第四十二話 カレーライスを食べてその七
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「あの国もよ」
「いい国と思われていて」
「好きな人がいたのよ」
「あんな変な国を」
「それで今でもよ」
「あの頃好きだった人達がなの」
「まだ好きなのよ」
そうなっているというのだ。
「これがね」
「そうした人もいるのね」
「それでそんな人達がね」
「変な人達を支持していて」
「投票に行くから」
「私達が投票しに行って」
「それで少しでもまともな人に投票してね」
その様にしてというのだ。
「そうした人が当選してせめて変な人が落選する様にしないと」
「大変なことになるのね」
「よりより政治をしてもらって日本をよくしてもらうだけでなくて」
「選挙に行くのってそうした意味もあるのね」
「変な人が当選してね」
「変な政治をさせない為でもあるのね」
「だから選挙には行くべきなのよ」
こう留奈に話した。
「選挙ってそうなのよ」
「大阪にも野党の女性議員の人いるしね」
「それも大物の中の大物がいるでしょ」
「ええ」
留奈は黒髪を短くした目の丸い歯がやけに目立つ彼女を思い浮かべて答えた。
「悪名高いわよね」
「あの人好きな人そうそういないでしょ」
「色々聞くわ」
「ああした人にずっと政治家でいて欲しいか」
「答えは出てるわね」
「そう思うならよ」
それならというのだ。
「選挙に行くことよ」
「そういうことね」
「わかりやすいでしょ」
「ええ」
留奈もその通りだと頷いた。
「そういうことね」
「そうよ、変な人を当選させない」
「その為にも選挙に行くことね」
「ただタレント出身や二世の人はどうか言われていても」
母はこうも言った。
「その人によるわね」
「その人を見て投票することね」
「幾ら何でもさっき話した人よりはね」
「ましな人が多いのね」
「幾ら何でもね」
「選挙って素晴らしい人を選ぶものだってね」
留奈はカレー鍋をかき混ぜつつ首を傾げさせた。
「子供の頃思っていたけれど」
「そうでもないのよ」
「最悪な人を当選させない為でもあるのね」
「少しでもましな人に投票してね」
そうしてというのだ。
「そうでもあるのよ」
「最善はなくても最悪は避ける?」
「それよ、しかしわからない人もいるわね」
母はサラダの盛り付けをしつつ娘に話した。
「今話した大阪のね」
「大物中の大物の人ね」
「あからさまに怪しいでしょ」
それこそというのだ。
「そうでしょ」
「見るからにね」
留奈も答えた。
「悪い噂山程あるし」
「あの人昔昔疑惑の総合結社って言ったけれど」
当時疑惑を追及していた国会議員に対してだ。
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