第五百二十七話 厳島の奮闘その七
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「どうしようもないからな」
「あの時はバナートさんを庇ってでしたが」
紗矢華もどうかという顔で言ってきた。
「ですが」
「無茶なことはか」
「禁物です」
彼女も言うことだった。
「そこはお願いします」
「そうです、くれぐれもです」
アイーシャも出て来て言ってきた。
「ご自重を」
「そう言われると確かに」
「大兎さんの戦い方はあまりにもです」
「無謀でしたね」
「これまでは。ですが」
「これからはですね」
「幾ら不死身と言ってもよくても」
それでもというのだ。
「ご自重しつつです」
「慎重にですね」
「戦って下さい」
「私もそう思うわ」
ヒメアも言ってきた。
「大兎の戦い方はね」
「やっぱりか」
「ずっと無謀なところがあったから」
だからだというのだ。
「本当に」
「これからはか」
「私達の世界でもね」
「そうして戦っていくことか」
「そうしていこうね」
「ヒメアも言うならな」
それならとだ、大兎も頷いた。そうしてだった。
彼は右腕を治してもらってからそのうえで慎重に戦っていった、戦いはその様にして戦っていってだった。
バグスター達を倒していっていた、シャナはクールに戦いつつ述べた。
「まだまだね」
「はい、敵は尽きません」
サポートをするヴィルヘルミナが応えた。
「まだ」
「そうね、だからね」
「まだ戦っていきますね」
「そうしていくわ、敵が尽きたら」
その時はというのだ。
「スサノオと戦うし」
「それまでは」
「こうしてね」
自ら先頭に立って戦いつつ語った。
「倒していきましょう」
「はい、この場を退かず」
「そうしてね」
そのうえでというのだ。
「戦っていきましょう」
「落ち着いていけば問題ないわ」
マージョリーも冷静だった。
「この戦局だとね」
「そうね、追い詰められてはいないわ」
シャナも応えた。
「全くね」
「追い詰められていないのにそう思う」
「そう思ったら駄目よ」
「そうよ、いつも通りよ」
今の状況はというのだ。
「辛いけれどね」
「大群を前にして」
「それでね、けれどね」
それでもとだ、マージョリーと息を合わせて戦いつつ話した。
「それで臆してよ」
「追い詰められていると思い込む」
「それもまた愚よ」
「その通りだ、苦しくても状況を冷静に判断することだ」
来須は拳銃を放ちつつ言って来た。
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