西ゼムリア通商会議〜ゼムリア連合の提唱〜
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ぞれ苦笑しながら答え、レーグニッツ知事は頭を深く下げて感謝の言葉を口にした。
「―――――ヴァイスハイト陛下―――――いや、”ヴァイス”。先程君はクロスベルは”クロスベル問題”の件でのクロスベルの人々のエレボニアに対する”怨讐”が残っていると言ったね。私達エレボニアはその”怨讐”を少しでも晴らす協力をするから、セドリックの留学受け入れもそうだが、エレボニアとの関係回復も前向きに考えてもらえないだろうか?」
「”クロスベルの民達のエレボニアに対する怨讐を晴らす協力”だと?一体何をするつもりだ。」
決意の表情を浮かべたオリヴァルト皇子に話しかけられたヴァイスは眉を顰めて続きを促した。
「”クロスベル問題”に関わる事件を起こした”真犯人”もそうだが、クロスベルが自治州であった時にクロスベルで犯罪を犯したにも関わらず”エレボニアがクロスベルの宗主国という圧力”をかけて早期に釈放されたり、逮捕されなかった”クロスベルで犯罪を犯したエレボニア人”がまだ生存し、エレボニア帝国内で在住しているのならば、その”犯罪者達”を全員クロスベル帝国に引き渡し、クロスベル帝国の法律によって裁かれる事を受け入れる。勿論例外を認めるつもりはないから、例えその犯罪者が貴族や軍人、政府の関係者だろうと全員容赦なく拘束してクロスベルに引き渡すつもりだ。」
「ええっ!?」
「……本当によろしいのですか?そのような事を行えば、エレボニアの国民達や貴族達もそうですが軍や政府の関係者からも反感を買う可能性が考えられますが……」
オリヴァルト皇子の答えを聞いたクローディア王太女は驚き、アルバート大公は複雑そうな表情でオリヴァルト皇子に確認した。
「はい。”百日戦役”の”償い”同様、エレボニアが一からやり直す為にも、エレボニアがクロスベルに対して今まで犯した”罪”も精算しなければならないと考えていますので。」
「一体何をするつもりかと思ったがまさか”そう来る”とはな。」
「オリヴァルト殿下の提案はクロスベルの人々もそうだけど、ヴァイスさんが局長を務めたクロスベル警察にとっても心の奥底では願っていた事でしょうから、無視する事はできないわね。」
オリヴァルト皇子の説明を聞いたヴァイスは静かな笑みを浮かべ、ルイーネは苦笑しながら呟き
「フッ、違いない。――――――いいだろう。エレボニアが”誠意”を示した以上、クロスベルは今後皇太子を含めたエレボニア人の留学も受け入れるし、エレボニアとの関係回復についても前向きに検討する。」
ルイーネの言葉に同意したヴァイスは静かな笑みを浮かべて答えた。
「ありがとうございます……!」
「フフ、これで今回の戦争の件は双方―――――いえ、”三国それぞれの条件を呑む事で和解とい
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