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八条学園騒動記
第六百七十六話 ネットから来たその十三
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「小さな虫を警戒するか」
「気付かない場合も多いな」
「部屋にいることをな」
「そうだな」
「そして何処にも入られる」 
 小さな虫もっと言えばその形をしたドローンはというのだ。
「人が入られない場所でもな」
「簡単にだな」
「それが出来てだ」
 そうしてというのだ。
「全部わかる」
「そういうことだな」
「虫は何でも知っている」
 タムタムはこうも言った。
「そうなるな」
「そうだよな、人がいたら皆何もしないけどな」 
 フックは確かにという顔になって応えた。
「それでもな」
「虫は気にしないな」
「喋らないしな」
「そして見られてもな」
「気にならないな」
 フックも言った。
「本当に」
「犬や猫なら多少は気にするが」
「家族だからな」
「しかし虫はその辺りに幾らでもいてだ」
 それこそ虫のいない惑星も場所も存在しない、昆虫こそはこの世で最も多く栄えている生物だと言う者すらいる程だ。
「家族でも何でもないことがだ」
「飼ってないとな」
「普通だからな」 
 それでというのだ。
「見られてもな」
「全く気にしないな」
「特に羽虫みたいな虫はな」
「そこにいるかどうかすらわからないからな」
「だからだ」
 それ故にとだ、タムタムは話した。
「あらゆるものを見てだ」
「何でも知っているな」
「その虫型のドローンならな」
「本当に気付かれないな」
「音もなくこっそりと部屋に入ってな」
 その様にしてというのだ。
「天井や壁の端にでもいればだ」
「それで動かないならな」
「いることに気付いてもだ」
 それでもというのだ。
「相手にしない」
「そのうち出て行くと思って終わりだな」
「そうなるからな」
「何でも見られるな」
「喋ることもだ」
 これもというのだ。
「丸聞こえだ」
「最高のスパイね」
 ラビニアも言った。
「今回それを使ってなのね」
「セーラはあの探偵の情報を集めた」
「そうしたのね」
「虫は侮れない」
 タムタムは強い声で言った。
「そういうことだな」
「そうね、シリアルキラーも虫には負けるのね」
「正確に言うと昆虫型のドローンだがな」
「それでも虫の形だから」
「虫は何でも見て知ってだ、隠していてもな」
「その場所にも入られるから」
「僅かでも入られる場所があればな」
 それでというのだ。
「まさにな」
「何でも見て聞けて」
「何でも知っている」
「そうしたものね」
「セーラは今回そうして勝った」
「あの娘にしては珍しくとんでもない力を使ってでないけれど」
 それでもとだ、ラビニアは思って言った。
「流石ね」
「全くだな」
「ええ、これであいつも終わりね」 
 強制捜査で証拠は警察の手に全て渡
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