第四十二話 カレーライスを食べてその四
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「もう食べられるならね」
「それでよかったの」
「見た人が驚く位粗食だったのよ」
「それも意外ね」
「山縣有朋さんだってね」
よく伊藤と対象的に語られるやはり元勲である彼もというのだ。
「朝はパン一枚とか」
「それも凄いわね」
「物凄い粗食だったのよ」
「その人もなの」
「色々汚職の話があるけれど」
それでもであるのだ。
「生活は質素でね」
「じゃあ何で汚職していたの?」
留奈は汚職は蓄財の為と考えて母に問うた。
「一体」
「政治資金よ」
「それにしていたの」
「政治にはお金がかかるから」
このことは何時でも同じだ、特に民主政治では選挙にかなりの費用がかかるので尚更のことである。
「それでよ」
「汚職してなの」
「お金を貯め込んでいたのよ」
「そうだったのね」
「ご本人の生活は質素だったのよ」
「それで朝はパン一枚ね」
「他のことも質素だったわ」
屋敷はかなり凝っていたがだ、特に庭に。
「それで今もよ」
「政治家さん質素なのね」
「食生活もね、贅沢する位なら」
それならというのだ。
「お仕事してるしお金もね」
「政治資金ね」
「そっちに回すのよ」
「よく独裁者がお金貯め込んでるけれど」
「それアフリカとかでしょ」
「何かよく聞くわ」
「日本は違うのよ」
自分達がいる国はというのだ。
「今は特に選挙にお金がかかるし」
「そっちにお金使って」
「それで食べるものもね」
「忙しくてついつい」
「それでね」
その為にというのだ。
「インスタントとかね」
「冷凍食品ね」
「今ではコンビニもあるから」
「そうしたところで買って」
「簡単に食べてね」
時間をかけずにというのだ。
「終わるのがね」
「多いのね」
「それで栄養バランスもよ」
「悪いのね」
「だからそこがね」
「よくないのね」
「むしろ大事なお仕事してるから」
政治家としてというのだ。
「そうでない人もいるけれど」
「野党の人達とか?」
「特に女の人ね」
野党のというのだ。
「ああした人達はしてないけれどね」
「文句言うだけよね」
「ああした人達もいるけれど」
「ちゃんと働いている政治家さん達は」
「日本の為に働いてるから」
そうした重要な仕事だからだというのだ。
「しっかりね」
「栄養のあるもの食べないと駄目なのね」
「そうよ、庶民派とか言っても」
よくマスコミが使うキャッチフレーズであろうか、特に野党の政治家に対して使われるものであるかも知れない。
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