暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
無印編
第七話 就職先と……
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ば俺は下準備をしておこう。
 下準備といっても別に調理をするわけではない。
 この厨房のどこに何があるかを把握して、頭に叩き込んでいく。
 場所の把握ができなければ、作業効率が落ち、無駄な時間が生まれる。
 そんな仕事で満足できるはずがない。
 やるからには完璧に
 それこそ執事

 そして、厨房の中の物の位置を把握し終わったとき、ちょうどノエルさんが戻ってきた。

「お待たせいたしました」
「ありがとうございます。
 あとこのエプロン借りますね」

 厨房の隣の部屋でノエルさんが持ってきてくれた執事服に着替え、エプロンを身につける。
 さあ、戦闘準備は整った。
 始めようか。




side ノエル

 衛宮士郎様。
 はじめに出会ったときはお嬢様の敵になるかもしれない危険な相手という認識でした。
 そして、今日が二回目の出会いとなったのですが、最初のイメージが吹き飛ばされました。
 執事服を持って厨房に戻ってきた私を出迎えたのは猛禽類のような鋭い眼で厨房を見つめる衛宮様の姿。

 そして、執事服とエプロンを身につける。
 衛宮様が初めてこの屋敷を訪れた時も感じたことですが、
 執事服にまったく違和感がないのです。
 それこそ着慣れているかのように。

 さらに驚愕したのがケーキ作り。
 ケーキはシンプルなイチゴのショート。
 でもその手際は素晴らしい。
 作業には迷いもなく、いつもこの厨房を使っていると錯覚するほど
 ファリンもその光景に目を丸くしている。

「あ、あの士郎君はいつからそんなにケーキとか作れるようになったんですか?」
「ああ、親父がね。こういった家事が苦手でやってたら自然とね」

 ファリンの言葉に軽い感じで衛宮様が返事をしているけどそんなレベルではない。
 どこかで修行していたといっても不思議ではないレベル。
 それを当たり前のように言う衛宮様に内心苦笑していた。




side 忍

 厨房の方に向かった士郎君をお茶を飲みながらのんびりと待つ。
 正直な話、士郎君がどれくらいのレベルなのか判断がつかない。

 まあ、半分以上はすずかの為だし、執事としての能力はあるに越したことはないけどなくても問題はないのよね。
 それにイギリスで貴族の執事の経験があるとか言っていたけど、向こうの出身なのだろうか?
 あの年で貴族の執事をしているっていうなら履歴書でも書かせたらびっくりするような経歴が出てきそうだ。
 そんなことを考えていると

コンコン

 ドアがノックされた。
 ノエルかしら?

「どうぞ」

 と私の返事を受け、ドアが開く。
 それと同時に私は固まった。
 それはなぜか。
 ドアから入ってき
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