暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
無印編
第七話 就職先と……
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になる。
 ええ、そりゃもう全て私の計画通りと嗤う割烹着の悪魔のような満面の笑み。
 個人的には見たくもない悪魔の笑みだ。
 もしかしたら…………いや、どうやら地雷を踏んだようだ。

「それなら問題はないわね。はい」

 と小学校の入学手続きを差し出された。
 書類には『私立聖祥大学付属小学校』と書かれている。
 ってすでに用意してたのか。
 それも私立の小学校ってどんだけ手が回るんだ?
 とそんなことにあきれている場合ではない。

「待て! 俺の職は」
「それなら問題ないわよ。士郎君の職はすずかの専属執事だから」

 ………この人は、今何と言った?
 すずかの専属執事?
 月村すずか、月村家当主である月村忍の妹。
 あの子の専属執事?

「いやいやいや! 技能も聞かないでそんなんでいいのか!」

 協力関係を結んだとはいえいきなり自分の妹のそばに俺を置くか?
 そもそも技能や経験を一切聞いてもいない。

「じゃあ、執事の経験はあるの?」
「む、イギリスで貴族の執事の経験がある」
「それなら問題ない……じゃ………な…………い?」

 あれ? 忍さんが固まった。
 どうかしただろうか?
 普通に執事の経験を言っただけなのだが

「……今のは本当?」
「このようなことで嘘を言ってどうするのかね? 
 ふむ。おやつにはいささか早いがケーキでも作らせてもらおう」

 さすがに技能を信用されないのはなんか納得いかない。
 
「それはいいけど」
「ならば厨房と材料を借りるぞ。ノエルさん。
 すみませんが先日借りた執事服、また貸していただけますか?」
「は、はい。こちらです」

 ソファーから立ちあがりノエルさんと共に厨房に向かう。
 その光景を忍さんはぽかんとした顔で見送っていた。
 それほど驚くようなことだろうか?

 ちなみに厨房に向かう途中でファリンさんと会ったので今からケーキを作ることを教えると

「わ、私も一緒に行ってもいいでしょうか?」

 と尋ねられ、特に断る理由もなかったので

「俺は構いませんよ」

 と笑顔で承諾する。

 それにしても初めて会ったときはオドオドしていたというか、警戒された感じがあったのだが、いや今でもそれはあるのだが、その俺について来るとは意外だ。
 俺が作るお菓子に興味があるのだろうか?

 まあ、俺の言葉にファリンさんの目が輝いているのだから気にしないでおこう。
 思考を止めて、ノエルさんとファリンさんと三人で厨房に向かう。

 そして、辿りついた月村家の厨房。
 さすがだ。
 綺麗に整理整頓された厨房。

「今服をお待ちしますので」

 ノエルさんがそう言って厨房から出ていく。
 なら
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