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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
無印編
第七話 就職先と……
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事でも稼ぐことは出来ます」

 だが忍さんの次の言葉で俺の考えは若干揺らぐことになる。




side 忍

「そうね。確かに月村には関係ない。
 どちらかというと貴方のことが気になっての個人的な質問だもの
 士郎君。あなたこれからの生きていくためのお金や学校はどうする気なの?」

 案の定というか士郎君は私の心配ごとをすぐに理解したみたい。
 だけど

「学校には行く必要性を感じてませんので、資金に関しては裏の仕事でも稼ぐことは出来ます」

 私の気持ちは分かっているんでしょうけど、学校等には行く気はないのね。
 ここまであっさり言われると説得は難しい。
 だけどまだ手はある。

「でも一応、学校に行かない?
 行ってくれたらアルバイトの斡旋ぐらいできるわよ」

 士郎君の表情が一瞬わずかにだけど揺らいだ。
 士郎君ならわかるはずだ。
 裏に関わる仕事をすればするほど悪い意味で顔と名前は売れていく。
 腕が立つ、銀髪の子供となれば、余計に目立つ分なおさらだ。
 しかも、裏の仕事に関われば、自然と敵は出来る。
 士郎君が魔術師という秘匿するべき立場もあるんでしょうけど、士郎君の言葉の端々から顔が売れることを嫌っているのは気が付いていた。
 それに表の仕事なら無駄に顔が売れることもほとんどない。
 士郎君にとってもこれは好条件のはずだ。

「当主よ。それはいささか卑怯ではないか?」
「そう? 小学校に行くだけで少ないながらも資金を確保できるんだから悪くない条件でしょう?」

 士郎君が悩んでいる。
 あともう一押しかしら。
 アルバイトの斡旋にはかなり興味を持ってくれたみたいだけど、学校に関してはかなり渋っている。
 特に学校を小学校と言った瞬間に眉がピクリと反応してた。
 そこまで小学校が嫌なのだろうか?

「それに学校に行かないと将来、基本的な知識を持たなくて恥かくわよ?」
「一応、大学レベルの学習は習得している」

 あれ?
 なんか予想外の返答が
 というか大学レベル?

「……大学レベルという事は外国語の知識は?」
「英語とドイツ語、スペイン語、アラビア語、中国語、その他の主要な言語は使える」

 ……この子は本当に小学生なのだろうか?
 下手をすればというか私や恭也より頭がいいんじゃないの?
 うん。押し込もう。
 説得は無理だ。

「小学校に入ってくれたら、希望の職を用意するわ。
 もちろん給料も一般人レベルだしたっていいわよ」

 斡旋するバイト先は決まっていたのだけど、そこら辺は月村の力技でどうにかしよう。
 とりあえずは小学校に入れることが第一目標よね。
 後はそれからだ。




side 士郎


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