第五百二十六話 長篠の川を挟んでその九
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「普通に人の話は聞くが」
「特にですね」
「あの人の話はな」
ベクターのそれはというのだ。
「聞く」
「そうですね」
「そうせずにはいられない」
「魂の問題ですね」
「そういうことだな」
「まさか私のそっくりさんがいるとは思わなかった」
紗雪はクールな声で述べた。
「それも何人もな」
「はい、同感です」
尊も言ってきた。
「私達はいつも一緒です」
「存在している世界は違っていても」
「何時までも最高のお友達でいましょう」
「会長と共に」
「会長さんって一見厳しいけれど」
ヒメは今度はこう言った。
「実は凄くいい人ですよね」
「そうだよね」
恋々が応えた。
「僕もそう思うよ」
「そうですよね」
「厳しいところは確かにあるけれど」
それでもというのだ。
「実は凄くいい人でね」
「不器用ですよね」
「人間としてね」
「だからお付き合いしてみると」
「大好きになれるよね」
「素敵な人だと思います」
「はい、会長さんはとても素敵な人です」
ペコリーヌも笑顔で話した。
「私大好きですよ」
「何か素顔が見えてきて」
「学園でも前以上に人気が出てるみたいね」
ノアと雪梅は彼女達の世界のことを話した。
「これがね」
「それがとてもいいってなって」
「素顔は出せばいいのよ」
マギーが笑って言ってきた。
「そういうものは出してこそよ」
「いいんですか」
「そうしたものですか」
「あたしだって隠してないだろ」
マギーはノアと雪梅に問うた。
「そうだろ」
「はい、ないですね」
「それは」
「マギーさん飾ってないです」
「それがまたいいです」
「そういうのは柄じゃないしね、ただね」
ここでマギーはこうも言った。
「あたしが水着になった時やたら見る子もいるね」
「あっ、確かに」
恋々は笑って応えた。
「あたし普段からブルマだけれどいつも見てる子が」
「そうね」
「ねえ智樹君」
恋々は彼に笑顔を向けた。
「見ていいけれどあまり煩悩は出さないでね」
「げっ、わかってました?」
「わからない筈がないよ」
それこそというのだ。
「君は特にね」
「特にって」
「本当にいやらしいんだね君は」
年上の余裕も見せて笑って言った。
「会長のスカートの中もいつも見てるね」
「えっ、そうなんですか智樹君」
刀華はその言葉に驚いて言った。
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