第五百二十六話 長篠の川を挟んでその七
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「夢を見ているとです」
「思われますか」
「はい」
まさにというのだ。
「左様です」
「人の話は聞くものだぞ」
ミリムは敵を拳一撃で何体も遥か彼方まで吹き飛ばしてから言った。
「さもないと後で大変なことになるぞ」
「いや、それはな」
後ろから女神のロキが言ってきた。
「あんたにも言えるで」
「そうなのか?」
「あんたとヴェルドラにはな」
彼もというのだ。
「ほんまにな」
「人の話を聞くべきか」
「ちょっとはな」
「その方々も何も言うことはありません」
デミウルゴスは今も礼儀正しかった。
「私が申しあげずともです」
「それでもかいな」
「リムルさんがおられますので」
「ああ、二人共リムルの話は聞くな」
「ですから」
それでというのだ。
「私からはです」
「何もやな」
「言うには及びません」
「私は素直なのだ」
ミリムは自分からこう言った。
「だからリムルの話は聞くのだ」
「それがせめてもの救いです」
リグルドは心から言った。
「さもないとテンペストが大変なことになります」
「いつもドア壊してやな」
「他にも何かありますので」
だからだとだ、リグルドはロキに話した。
「まことにです」
「リムルがおってやな」
「我々も有難く思っています」
「僕は誰でも何度でも言うぞ」
チウはそうだった。
「説得や指導も隊長としてすべきことだからな」
「だからですね」
「僕は誰でも見放さいしな」
デミウルゴスに笑って話した。
「ここにも一人隊員がいるしな」
「お前まだそんなこと言ってるのか」
言われたとわかったヒムが抗議した。
「俺は違うぞ」
「いや、僕が任命したぞ」
「勝手にだろ」
「もう番号も決めているじゃないか」
「それも勝手にだろ」
「そういえばチウ君の隊員さん多いわね」
「そうですね」
ラストオーダーはあかりの言葉に頷いた。
「何かと」
「そうよね」
「御坂も御坂も思います」
実際にというのだ。
「その様に」
「同志て多いか」
「そう考えますと」
「人望があるからよね」
「そうですね」
「人望には応えるぞ」
チウは戦いつつ強い声で言った。
「頼ってくれるなら」
「それならよね」
「僕は応えてだ」
そうしてとだ、あかりに応えた。
「皆を護るぞ」
「それがチウ君ね」
「そうだぞ、鼠でも負けないぞ」
「その気概は認める」
ヒムにしてもだった。
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