第七十二話 キャンバスライフその七
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「本当に」
「だからそれは主観でね」
「客観的に見たらそうなのよ」
「その小柄で垂れ目、八重歯ね」
「それで色白で」
「しかも黒髪のショートでね」
「伸ばそうとも思ってるわ」
髪の毛のことはです。
「実はね」
「それもいいかもね」
「あの子の好み次第だけれどね」
「まあそこはちっちで考えてね」
「ちっち次第よ」
「あの子のことは任せるわ」
こう言うのでした。
「どうするかね」
「まあちっちも何時か気付くわね」
「あの子が言わなくても」
「それでもね」
「何か全くわからないけれど」
言われてもです、私は首を傾げさせるばかりでした。そうしてお昼をしっかりと食べて午後の講義も受けましたが。
講義が終わって大学を出たところ、正門のところで新一君と会いました。
「先輩こんにちは」
「あれっ、何でここに?」
私は思わぬところで会って驚きました。
「新一君が?」
「ちょっとおぢばを見て回ってまして」
「それでなの」
「たまたまお会いしました」
「今日はまた意外なところで会ったわね」
本当にこう思いました。
「普段は詰所とか神殿で会うのに」
「こうしたこともあるんですね」
「そうね、それで何処に行くの?」
「特に決まってないです」
笑顔での返事でした。
「ですが先輩とお会い出来てよかったです」
「何よかったのかわからないけれど」
何かいつもこう思って言っています。
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