五百二十五話 伝説の決戦の地でその九
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「キャンキャン」
「一つ聞いていいだろうか」
ユリウスは休憩を摂る中で問うた。
「彼、ロメロ君のことだが」
「どうしたんですか?」
「犬なのはわかる」
さくらにロメロを見つつ話す。
「君達の世界の犬の種類で言うとトイプードルだな」
「そうですね」
さくらもそれはと答えた。
「ロメロは」
「だが時々外見が全く変わるが」
「そのことがですか」
「何故かと気になっているが」
「というか本当に犬か」
斎藤は片目を瞑り顎に手を当てて首を傾げさせた。
「ゾンビなのはいいにしてもだ」
「もうゾンビであることはいいにしてもね」
泡沫も言う。
「時々全く別の種類の犬になるのはね」
「どうも腑に落ちぬ」
「本当に只の犬かな」
「何か別の種類ではないのか」
ユリウスも真剣に疑問に思っている。
「我々の世界で言うモンスターではないのか」
「俺みたらやけに吠えるけれどな」
勝己は自分のことから話した。
「本当に急に大きくなって外見も変わるっておかしいだろ」
「犬だ」
だが巽はこう言い切った。
「それ以外の何でもない」
「そうでござろうか」
「絶対に違うよね」
斎藤も泡沫も本気で疑っている。
「ロメロの場合は」
「ゾンビでなくても只の犬ではなかろう」
「本当に只の犬ならな」
勝己はロメロをかなり疑わし気に見つつ話した、話しているうちに羊肉を焼いたものが配られ皆で食べている。
「色々おかしいだろ」
「そう思うがロメロは犬だ」
立つ無はあくまでそういうことにした。
「ゾンビであるだけのな」
「キャンキャン」
「巽さんはあくまでそう言われるのだな」
「事実だからな」
「私にはとてもそうは思えないが」
「まあ犬と言っても色々ですからね」
綺凛はラム肉の串焼きを食べつつ言った。
「ですから」
「ロメロもか」
「犬じゃないですか?」
「モンスターでなくか」
「私もかなりおかしいと思いますが」
「古くからいる犬だ」
「古く?トイプードルって日本に来たの新しい筈だよ」
「はい、その通りです」
白夜が泡沫に答えた。
「この種類の犬は日本に入っているにしても」
「最近だよね」
「巽さんが言われる昔は明治の初期と思われますが」
「その頃いたかな、日本に」
「かなりおかしいかと」
「やっぱりおかしいなこいつ」
勝己はあらためて言った。
「本当にトイプードルかよ」
「それすらも怪しくなってきた」
斎藤も言う。
「巽殿の言われることはよく謎を感じさせるが」
「こいつについてもだな」
「妙な殺気もあるしな」
金属バットも言う。
「ゾンビでなくてもおかしいだろ」
「何か歌う前にこれまであえて放っておいたことについての話が出たな」
「そうだ
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