五百二十五話 伝説の決戦の地でその八
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「正直言ってね」
「そうですか?」
「そうよ、あんた苦難を求め過ぎよ」
こう言うのだった。
「本当にね」
「七難八苦を乗り越えて」
「そんなのいらないわよ」
アクアは実に彼女らしい考えを述べた。
「もう楽ならね」
「それでいいですか」
「楽なら楽である程ね」
「いいですか」
「そうよ」
今度は言い切った。
「それだけね」
「あの、それでもアクアさんは楽することしか考えてないですよね」
リリルカはまさにそこを指摘した。
「そうですよね」
「悪い?」
「苦労とか努力は」
「大嫌いよ」
やはり言い切る。
「そんなことしなくてね」
「やっていきたいですか」
「ずっとね」
「そうですか、やっぱり」
「楽して暮らせよ」
アクアはこうも言った。
「やっぱりね」
「出来たらあらためるべきです」
「迷惑かけてないしいいでしょ、じゃあリリルカの傷回復させるわね」
明るく笑ってだった。
アクアは魔法を使ってリリルカもダメージも回復させた、やることはやってくれて思いやりもあるのでリリルカもいいと思った。
後方は戦場と変わらなかった、恐ろしい忙しさだった。
巽は腕を組みフランシュシュの面々に言っていた。
「よし、次はだ」
「僕達だよね」
「そうだ」
リリィに対して答えた。
「準備はいいな」
「何時でもね」
「空気は乾燥していて日差しは強いが」
それでもというのだ。
「大丈夫だ」
「もうそちらの対策もしたでありんす」
ゆうぎりが言ってきた。
「だからでありんすな」
「そうだ」
まさにというのだ。
「だからいいな」
「次はですね」
「お前達が歌い」
源さくらにも言う。
「最高のステージにするんだ」
「そうします」
「そうだな、佐賀からはるばる来たんだ」
サキも強い声で言う。
「別の世界までな」
「私達の世界にもガウガメラはあるけれど」
木野愛はそれでもと話した。
「ここはライダーの人達の世界だから」
「また違うわ」
純子も言う。
「世界が違うから」
「そうだ、だがここにも人間は存在していてだ」
巽はフランシュシュの面々にあらためて話した。
「その力を見せる場が用意されているからな」
「私達はですね」
「歌って踊ってもらう」
さくらにまた答えた。
「それでいいな」
「わかりました」
「うあーーーー」
さくらは頷くがその頭はいつも通り山田たえに噛まれている、そして足下ではロメロが鳴いている。
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