第二章
[8]前話
「ずっと一緒に暮らしていきましょう」
「何があってもな」
「猫ってきまぐれで我儘だから」
そうした生きものだからだというのだ。
「懐くかどうかはね」
「わからないよな」
「けれどね」
「俺達猫好きだしな」
「もうそうしたことに構わずに」
例え猫達が自分達に懐かずともというのだ。
「一緒にいましょう」
「ちゃんと世話していこうな」
「何かとね」
笑顔で話して二人でだった。
子猫達に世話をしていった、最初子猫達は二人に懐かずよく噛んだり引っ掻いたりした。だが半年程一緒にいてだ。
いつもご飯や水をあげてブラッシングをしてトイレの後始末もしていると。
「ウニャ〜〜〜」
「ニャ〜〜〜ン」
二匹共二人にすっかり懐いた、それで二人は笑顔で話した。
「ちゃんと世話したらね」
「懐いてくれたな」
「私達を親だって思ってるかもね」
「そうかもな」
「猫って本当に気ままだから」
そうした生きものだからだというのだ。
「懐くかどうかわからないけれど」
「そうしたことは考えないでな」
「好きなら好きでね」
「一緒にいるものだけれどな」
「やっぱり懐いてくれたらね」
そうしてくれたらというのだ。
「嬉しいわね」
「そうだな、それじゃあな」
「ええ、これからもね」
「一緒にいような」
「これから結婚するけれど」
実は二人はその予定であるのだ。
「そうしても子供が出来ても」
「ずっと一緒にいような」
「好きだし懐いてくれたからね」
こう話してだった。
二人は実際に結婚して子供が出来ても二匹と一緒だった。生まれた子供は女の子だったが二匹はいつもその娘に寄り添ってだ。
頼りになる兄達になった、二人はその光景を見て二匹が家に来て本当に良かったと思った。猫好きである故に。
懐いた猫達 完
2022・11・21
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