第五百二十四話 チャルディラーンにてその三
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「ファントムだったな」
「連中だと見てだ」
「ファイルも読んでおいてよかったな」
「お陰でだ」
「データのこともおさらいできてな」
「これまでの知識に加えてな」
「それが出来たからな」
だからだというのだ。
「その分だ」
「有利に戦えるな」
「間違いなくな」
そうなったというのだ。
「有り難いことだよ」
「全くだ、ではな」
「ああ、はじめるか」
「ショータイムだ」
ウィザードはクールにこの言葉を出した、そして。
戦いに入った、ファントム達は恐ろしい数で来たが。
戦士達は陣を整えて迎え撃った、リーベルトは敵をその拳と足で次から次に倒しつつその目を鋭くさせた。
「はじまったばかりだが」
「それでもですね」
「相変わらずの激しさですね」
リーベルトの脇を固めるキースとゲストスが応えた。
「この連中は」
「他の種族もそうですが」
「ファントムの奴等もです」
「強くて数が多いですね」
「全くだ」
戦いつつ応えた。
「実に鬱陶しい」
「ええ、ですが」
「こうした戦ですからね」
「このままやっていきますね」
「ここでも」
「そうするだけだ」
これがリーベルトの返事だった。
「いいな」
「はい、それじゃあ」
「やっていきましょう」
「後ろは任せて下さい」
戦車部のM3戦車から梓が言ってきた。
「私達が撃ちます」
「そうしますから」
「リーベルトさんはそのまま戦って下さい」
「援護は任せて下さい」
「砲撃に機銃もあります」
「全部使って攻撃しますから」
あゆみ、紗希、利奈、優季、あやも言ってきた。
「そう簡単にはやられません」
「何しろ六人いますから」
「その分目も頭もあります」
「だから任せて下さい」
「全力で援護させてもらいます」
「一緒に戦いましょう」
「わかった」
リーベルトも頷いて応えた。
そうして戦っていく、戦士達は連携も見事だった。
だが戦局を見てだった、木崎は険しい顔で述べた。
「はじまったばかりでだ」
「それで、ですね」
「まだまだな」
隣にいる大門に話した。
「落ち着いてだ」
「戦うことですね」
「攻撃には出るな」
冷静な声で述べた。
「陣形を守ってだ」
「そのうえで、ですね」
「戦うことだ、前に出ずにな」
「敵を倒すことに専念すべきですか」
「暫くな、座って戦うだ」
木崎はこうも言った。
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