西ゼムリア通商会議〜インターバル・後篇・後半〜
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「ええ……!陣形や作戦内容をこっちで決められるのだったら、軍にあたし達がクレイグ将軍閣下に接触する為の時間を稼いでもらう事も可能になるでしょうね。」
アンゼリカの条件を聞いてアンゼリカの狙いを察したオーレリア将軍は感心し、アリサは呆けた声を出し、ラウラは真剣な表情で呟き、サラは口元に笑みを浮かべて推測した。
「元より先鋒戦を務めて頂けるのでしたら、当然作戦内容や陣形等はそちらに任せるつもりでしたから”先鋒戦の指揮権”をアンゼリカお姉様達に委ねる事は私としても異存はございませんが……”先鋒戦”に出陣して頂くのはノルティア領邦軍だけでなくナイトハルト中佐達も含まれているのですから、アンゼリカお姉様達がナイトハルト中佐に接触して説得して下さい。」
「勿論そのつもりさ。」
「クレイグ将軍閣下達を救う方法があるのならば、ナイトハルト教官達も間違いなく協力してくれるだろうから、説得の必要もないだろうがな。」
「ああ………!クレイグ将軍閣下を学院長の”二の舞”にしない為にも、何としても成功させないとな……!」
ミルディーヌ公女の指摘にアンゼリカが頷いた後静かな笑みを浮かべて推測したユーシスの推測に頷いたガイウスは決意の表情を浮かべた。
「あの……念のためにもクレイグ将軍閣下達を説得もしくは捕縛によってクレイグ将軍閣下達が投降した後の事―――――戦後の”軍事裁判”でクレイグ将軍閣下達に”処刑”の判決以外の判決にする事も条件に付け加えた方がいいのでは?」
「重要な助言ありがとうございます。―――――という訳で皇太子殿下が仰った件も一つ目の条件に含めている事にしてくれ。」
セドリックの助言を聞いてセドリックに感謝したアンゼリカはミルディーヌ公女にある事を伝えた。
「ふふっ、わかりました。それでもう一つの条件とは?」
「もう一つの条件はジョルジュの”助命”だ。」
「ふえ?ジョルジュ君の”助命”って………あっ!」
「戦後”黒の工房”の一員としてギリアス達に協力していたジョルジュは連合によって処刑されるかもしれねぇな。」
「ええ……それに”黒の工房”―――――”地精”の場合は関係者達は全員連合どころか教会の抹殺対象になっているかもしれないわ。トマス教官達によると教会はオズボーン宰相どころか”表”の役割――――――帝国正規軍の総指揮官の役割を与えられただけの学院長まで”外法認定”したらしいから、それを考えると”裏の協力者達”の纏め役のような存在であるアルベリヒは当然”外法認定”しているでしょうし、遥か昔から”黄昏”に備えて歴史の裏で今まで暗躍し続けた”地精という組織自体を外法認定”していてもおかしくないでしょうね。」
アンゼリカが口に出した意外な条件内容に呆けたトワだった
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