暁 〜小説投稿サイト〜
英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
西ゼムリア通商会議〜インターバル・後篇・後半〜
[8/14]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
くない”飛行騎士”を他国―――――それも戦争相手国に誕生させる事は許さないと思うが。」

オリヴァルト皇子が出した二つ目の条件を聞いてオリヴァルト皇子がやろうとしている事を察したミュラーは複雑そうな表情で指摘した。

「メンフィルがエレボニア所属の飛行騎士の誕生を許さないのは飛行騎士の所属が軍だからだろう?”飛行騎獣を扱う部隊は軍に所属させない事もそうだが軍事関係に決して関わらないという制約”を科してのメンフィルとの交渉を私は考えている。」

「え……”飛行騎獣を扱う部隊”を軍に所属させないのでしたら、一体どのような部署に所属させるつもりなのですか、兄上。」

オリヴァルト皇子の答えを聞いて新たな疑問を抱いたセドリックは不思議そうな表情で訊ねた。



「消防機関やレスキュー隊の新たな部隊として結成するつもりだ。」

「なるほど……消防機関にしてもレスキュー隊にしても、軍事関係には決して関わらない事もそうですけど、彼らの存在理由は”災害に巻き込まれた人々の救助”ですから、人道的な面でメンフィルを説得させやすくなりますね。」

「はい!エレボニアが飛行騎獣を欲する理由が”人命救助”で、”軍事関係に決して関わらせない”という制約を科せばメンフィル帝国もエレボニアの交渉に耳を貸してくれる可能性は十分にありますよ……!」

「せっかくの飛行部隊を”軍事関係には決して関わらせない制約”を科すなんて軍の関係者はいい顔をしないかもしれないけど、いざとなったらバレないように利用すればいいだけだもんね〜、ニシシ♪」

「このガキは………」

「もしバレたらよくて罰金、最悪は国際問題に発展するのがわからないのか………」

「しかもメンフィルは諜報活動にも長けている”斑鳩”と本格的な契約を交わす可能性が高いだろうから、間違いなく”斑鳩”の諜報部隊にエレボニアの動向を見張らせると思うから絶対バレると思うよ。」

オリヴァルト皇子の考えを知ったサラとトワは明るい表情を浮かべ、ミリアムの言葉を聞いたその場にいる全員が冷や汗をかいて表情を引き攣らせている中ユーシスは顔に青筋を立ててミリアムを睨み、マキアスとフィーは呆れた表情で指摘した。



「フフ………――――――それで最後の条件とは?」

「最後の条件はミルディーヌ君は賠償条約第10条によって求められる政府の負担をカイエン公爵家が全て負担すると言っていたが、全てを負担する必要はない。半分は私達皇家や政府に負担させてもらう事を承諾する事だ。」

「ハ?せっかくそのゆるフワ女がアンタ達が負担しなければならなかった大金を代わりに負担するって言っているのに、何で自分からわざわざ半分は負担するなんて提案をしたんだ?」

オリヴァルト皇子が口にした意外過ぎる条件に眉を顰
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ