西ゼムリア通商会議〜インターバル・後篇・後半〜
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幻視を知っていた為、オズボーン宰相にリィンに対する父親としての情がまだ残っている可能性がある事に気づいていた紅き翼の面々はそれぞれ重々しい様子を纏って黙り込み、ユーシスとアンゼリカは重々しい様子を纏って呟き、アリサは辛そうな表情を浮かべてリィンを思い浮かべ、アリサ達の様子に気づいたミルディーヌ公女は真剣な表情で黙ってアリサ達を見つめた。
「―――――次が最後の質問だ。今更な質問かもしれないがミルディーヌ君はメンフィルが要求した賠償条約をエレボニアが呑む事でエレボニアが存続できることに納得――――――いや、満足しているのかい?」
「ふふっ、”満足”どころか私が目指していた”最高の盤面”と比べるといくつかの想定外はありましたが、それらも含めてむしろ”大満足の結果”ですわ。」
「だ、”大満足の結果”って……」
「恐らくミュゼ君が目指していた”最高の盤面”は戦争前の3度目の賠償条約と賠償金の支払いをエレボニアが呑む事でエレボニアを存続させられると言った所だろうから、それを考えると”大満足の結果”なんだろうね。」
オリヴァルト皇子の質問に対して笑顔を浮かべて答えたミルディーヌ公女の答えにエリオットが信じられない表情を浮かべている中アンゼリカは複雑そうな表情で推測した。
「その……賠償条約によってラマール州の領土の一部を失う事になっているのに、その事もラマール州の統括領主でもあるミルディーヌさんにとっては思う所等はないのですか?」
「はい。むしろ、ラマール州の統括領主として管理する範囲もそうですがラマールの発展の為に開発する領土の範囲が狭まった事によって、ラマール州の治安維持や経済の流れの監視・管理もそうですが、領土開発の負担も減りますもの。」
「……領土を失った事によってラマールの統括領主としての負担が減少する事もそうですが、領土割譲される事になる領土の開発の為に投入する予定だった資金を他に回せるというメリットがあると考えられているようですね。」
複雑そうな表情で訊ねたセドリックの質問に答えたミルディーヌ公女の話を聞いてミルディーヌ公女の思惑を悟ったレーグニッツ知事は静かな表情で呟いた。
「さすがは聡明な知事閣下ですわ。――――――そこに加えて領土割譲された元ラマールの領土の統括領主はユーディお姉様達”クロスベル側のカイエン公爵家”なのですから、”カイエン公爵家全体で考えれば何も失っていませんわ。”」
「なるほどね〜。クロスベルに併合されるラマールの領土の統括領主をクロスベルに寝返った前カイエン公の娘達が務めるんだったら、”カイエン公爵家全体で考えれば領土は失っていない事になるね〜。”」
「それどころか、カイエン公爵家を二つに割って片方がクロスベル――――――他国に所属す
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