西ゼムリア通商会議〜インターバル・後篇・後半〜
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て成長したリィン総督閣下に対してあくまで”鉄血宰相”として接し、内戦後は自らの野望の為に利用しようとされていました。ですが”非情”には徹してはいても、リィン総督閣下に対する”父親としての情”が残っていたとします。幼いリィン総督閣下を切り捨てた親としての罪悪感もそうですが、リィン総督閣下をシュバルツァー卿に委ねた事によってリィン総督閣下が味わった様々な苦難――――――自身が捨て子である事によってご両親であるシュバルツァー男爵夫妻がエレボニアの社交界から爪弾きにされた件や血統主義の貴族達から嘲笑されて耐え続けた件、内戦の件、そして今回の戦争の件に対して実の父親として何のフォローもしてこなかったせめてもの”罪滅ぼし”として”自らが世界の敵を演じてリィン総督閣下に討たれる事”で、リィン総督閣下が今の祖国であるメンフィル帝国もそうですが世界からも”世界を救った英雄”として賞賛を受ける事でリィン総督閣下に”栄光の未来”を歩ませると同時に、”リィン総督閣下と自身の親子の縁を真の意味で断ち切り、リィン総督閣下にとっての真の家族とはシュバルツァー家である事”をリィン総督閣下ご自身に思い込ませる為ですわ。――――――最もこれらの件は先程も言ったように、オズボーン宰相の今までの行動や言動を考えれば”あまりにもありえない可能性ですわよ?”」
「確かにそうですね………それに例え宰相閣下にリィン君の父親としての情が残っていたとしても、”親として”そのようなあまりにも惨い事は考えないでしょうね。」
ミルディーヌ公女は推測を答え終えた後すぐに苦笑しながら念押しをし、ミルディーヌ公女の念押しに同意したレーグニッツ知事は静かな表情で答えた。
女神よ!!いや、悪魔でも何でもいい――――――この身がどうなろうと構わないから俺達の息子を助けてくれええっ……!
いいだろう――――――この魂と肉体、貴様に呉れてやる!代わりに息子を、リィンを助けろ!!”黒の騎神”――――――イシュメルガああああああっ!!!
「……………………」
「……”世界の敵を討って世界を救った事で手に入れる栄光の未来”、か。確かにそのような”偉業”を成せば”実力主義”のメンフィルでなくても、その偉業を成した”英雄”が所属している国は”英雄”を賞賛し、厚い待遇をするだろうな。」
「そうだね………それこそ爵位や領地を授かったりすることもそうだが、皇族との縁談によってその”英雄”が皇族の一員になったり、皇族を伴侶に迎えた事によって”公爵”等の上級貴族になってもおかしくないだろうね。」
「………リィン………」
「……………………」
一方”月の霊場”での水鏡が見せたオズボーン宰相が”黒の騎神”の”起動者”になった経緯の
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