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レーヴァティン
第二百六十七話 西に帰りその二

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「機が来ている」
「海の魔神について知ることが出来るな」
「そうだ、それぞれの浮島を統一してだ」
「国家連合も結んでな」
「力を一つにしてだ」
「その力もどんどん強めてるしな」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「さらにな」
「準備も整えたしな」
「お互い瞬時に行き来出来る様にもした」
「ここまでしたらな」
「もうだ」
 強い声で語った。
「期だ」
「それだな」
「神託を伺う機でな」
 そしてとだ、英雄は話した。
「海の魔神を知る期だ」
「その二つの時だな」
「それがだ」
 まさにというのだ。
「今だ」
「来たんだな」
「俺はそう見ている」
「俺もだよ、というか魔神がこれまで動かなかったのはな」
「それについても考えたが」 
 久志に鋭い目で述べた。
「神だからだな」
「神だとか」
「人間なぞ比べものにならないまでの力がある」
 それを備えているというのだ、神は人間から見て圧倒的なまでの力を備えているからという見方もあるから言ったことだ。
「それなら余裕がある」
「俺達なんて何時でも潰せるか」
「そう思ってだ」
 それでというのだ。
「余裕を以てな」
「動かなかったんだな」
「この世界の殆どを石にして海に沈められる様な奴だ」
「そこまでの力があるならな」
「圧倒的な力を持っていることはな」
 人間から見てというのだ。
「まずは」
「間違いないな」
「そしてそのことをだ」
「魔神もわかっているな」
「おそらく奴が最もな」
 魔神自身がというのだ。
「その筈だからな」
「それでか」
「自覚を持っていていや」
 英雄は己の言葉を訂正して語った。
「確信を持っていてな」
「それでか」
「一切だ」
 それこそというのだ。
「動かなかった、俺達なぞだ」
「それこそ何時でもか」
「滅ぼせると思ってな」
 それでというのだ。
「動かなかった」
「そういうことだな」
「神の力を考えれば当然だ、だが」
 英雄はここでだった。
 その目を鋭くさせてだ、こう言った。
「しかし人間を甘く見るな」
「本当にそうだな」
「人間は確かに小さい」
 神から見ればだ。
「塵の様なものだ、しかしな」
「その塵がな」
「多く集まればそれなりの力になりだ」
 そうなりというのだ。
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