第五百二十二話 エル=アラメインの勝利その十一
[8]前話 [2]次話
「かなりです」
「出撃の機会が多いのね」
「お給料以上に」
「そうだ」
薫はユナエルとミナエルに答えた。
「だから余計に思う」
「そうなのね」
「薫達も大変なのね」
「そして帰った時ド畜生と言うと怒られる」
「それ怒られるわよ」
「絶対にね」
梅雨とフブキが答えた。
「むしろ喧嘩売ってるわよ」
「上に言ったら駄目よ」
「あまりにも人使いが荒いので言った」
「ちなみに沙耶香は全く不平を言わないです」
エレンはこのことも話した。
「真面目なのです」
「真面目過ぎてもですね」
クローディアが今ここにいる面々の軸になっている、そのうえで駒の様に激しく回転して攻撃を行っている。
そうしてだ、こう言うのだった。
「よくないというのですね」
「お陰でこっちが休めない」
薫は一言で答えた。
「部下も俺じゃなくて沙耶香の言うことを聞くしな」
「それは当然でしょ」
梅雨は即刻突っ込みを入れた。
「怠けてる人と真面目に働いている人じゃね」
「働いている方の話を聞くか」
「そうするわよ」
「だからそっちも天哉や出久の言うことを聞くか」
「二人共いつも必死だからね」
それ故にというのだ。
「聞かずにいられないわよ」
「そうか」
「ねね」
「クローディアさんにしてもそうだしね」
梅雨は彼女も見て話した。
「やっぱり真面目だからね」
「あら、私は不真面目ですよ」
クローディア自身は笑ってそれを否定した。
「腹黒くて」
「そう言うけれどね」
「違いますか?」
「私はそう思うわ」
クローディアのサポートをトリッキーな戦術で行いながら話す、コンビネーションも見事なものである。
「いつもよく周りを見てるしね」
「それで、ですか」
「真面目でしかも優しいし」
「あら、買い被りでは」
「そうは思わないわ」
「そうそう、クローディア真面目でね」
「優しいよね」
ユナエルとミナエルも言う。
「冷静に周り見てるし」
「それでちゃんと指示出してくれてね」
「尚且つ口調も丁寧だし」
「自分自身でもやるしね」
「私も頼りにしています」
エレンも同じ考えだった。
「とはいっても私は薫も頼りにしています」
「俺もか」
「はい、長い付き合いなので」
だからだというのだ。
「一緒にいて有り難いです」
「そうなのか」
「はい、何だかんだで働きますし」
言われたらというのだ。
「ですから」
「それでか」
「薫はやることはやります」
そうした人間だというのだ。
「それなら信頼出来ます」
「まあボイコットするよりいいよね」
「遥かにね」
ユナエルとミナエルもそれはと頷く。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ