第五百二十二話 エル=アラメインの勝利その六
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「昴さんも背負い込む人だからな」
「こうした時逃げる人じゃないんだよね」
豆腐小僧は智樹に差し入れの豆腐を出しつつ応えた。
「昴って」
「自分だけでもな」
「必死になってね」
「だからだよ、それにあんな必死に姿観ていたらな」
智樹は豆腐を受け取りつつこうも言った。
「放っておけないだろ」
「そうなんだよね」
「あんなことそうそう出来ないぞ」
昴の様に戦うことはというのだ。
「だからな」
「うん、昴はね」
「助太刀せずにいられるか」
彼を見ていると、というのだ。
「一人だけにはな」
「絶対に出来ないね」
「だからな」
「昴にだね」
「援軍送らせてもらうな」
「それがいいね、おいらも賛成だよ」
豆腐小僧は豆腐を食べる智樹に応えた。
「だからね」
「それでだよな」
「昴を助けよう」
「それじゃあな」
「ただ二人だけで大丈夫かな」
豆腐小僧は昴今は一人で戦う彼を見て言った、死を覚悟した様な決死の顔で戦っている彼を見てだ。
「昴の助っ人は」
「足りないか」
「おいらそう思うよ」
「なら俺が行く」
白山坊がすっと出て来た。
「昴を助けて来る」
「行ってくれる?」
「俺も昴は好きだからな」
豆腐小僧に微笑んで答えた。
「だからな」
「それでなんだね」
「助けて来る」
「そうしてくるんだ」
「あいつの話を聞くとな」
昴のこれまでをというのだ。
「危機に助けずにいられるか」
「そうなんだよ、俺聞いて泣いたよ」
智樹は白山坊に二等身になって必死の顔で話した。
「だからな」
「ここはだな」
「ああ、頼むな」
こう白山坊に言うのだった。
「あんたも行ってくれ」
「そうさせてもらう」
「昴さんもまた人間なのですね」
イカロスは攻撃を出した後で空から言ってきた。
「そうなんですね」
「そうだよ、これ以上はないまでにな」
智樹はイカロスに等身を戻して答えた。
「昴さんは人間なんだよ」
「そうですね」
「とんでもなくいい意味でな」
「そうですね。では昴さんは」
「ハーピー達にな」
「俺が行く」
助けにというのだ。
「すぐ行く」
「昴、行くわよ」
「今からね」
二人のハーピーも言った。
「ほんの少しだけ持ち堪えてね」
「私達が行くまでね」
「そうしてくれよ、昴さんを助けてくれよ」
智樹はまた二人に言って彼女達と白山坊を昴の助っ人に行かせた。エミリアはそんな彼等を休憩の中で見て言った。
「皆昴がわかったら」
「助けずにいられないのよ」
同じく休憩中の凪が応えた。
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