第七十四話 東京を巡ることその四
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「まあ色々使って」
「巡ればいいのね」
「東京にいる間はね」
「間って私東京出るつもりないわよ」
「今はそうでもね、けれど将来はわからないわよ」
愛は咲に真面目な顔で話した。
「誰にもね」
「お父さんも埼玉勤務になったし」
「人間何時どうなるかわからないから」
それでというのだ。
「咲ちゃんもね」
「将来はわからないの」
「東京を出ることもね」
このこともというのだ。
「有り得るわよ」
「そうなのね」
「だから咲ちゃんがそうしたいなら」
咲に判断を任せて話した。
「東京のあちこち巡ってみてね」
「そうするわね」
咲は愛に応えてだった。
そうして二人共ペットボトルの飲みものを飲み終えると自動販売機の横にあるごみ箱に捨ててだった。
それぞれの電車に乗って家に帰った、そのうえで。
家に帰ってこの日はシャワーを浴びてから夕食を食べてこの日も夏休みの宿題をしてからであった。
ぐっすりと寝た、そして次の日は午前中は部活があったのでそれに出て午後からはアルバイトだったが。
速水は咲を見てこう言った。
「運命の出会いがありますね」
「運命のですか」
「はい、暫く後で」
「どんな出会いでしょうか」
「悪い出会いではないです」
速水は咲に運命の輪の正を見せて話した。
「この通り」
「そうですか」
「はい、しかし」
それでもというのだった。
「今わかるのはそれだけです」
「どんな人と出会うかはですか」
「わかりません、ただ小山さんは度々です」
「前もそんなお話ありましたね」
「そうでしたね、この一年いえ高校一年の間にです」
「大きな出会いがありますか」
「その様です」
こう言うのだった。
「四月に占ってもです」
「今年のですね」
「アルバイトに入りたての時にです」
まさにその時にというのだ。
「実は小山さんの一年を占わせて頂きましたが」
「その一年の、ですか」
「はい」
まさにというのだ。
「そうさせてもらいましたが」
「この一年の間にですか」
「運命の出会いがあると」
「そうですか」
「全体的にこの一年の流れは非常にいいです」
「いいんですね」
「はい」
まさにというのだ。
「左様です」
「それは有り難いですね」
「ですからご安心を。あと昨日どなたかから大事なことを言われたでしょうか」
速水は咲にさらに言ってきた。
「そうではないでしょうか」
「はい、実は」
まさにとだ、咲は速水に答えた。
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