第五百二十一話 ボズワースの激戦その十三
[8]前話 [2]次話
「ゴブタ君達人間だよ」
「そうっすか」
「本当の化けものはね」
それはというのだ。
「ああした連中だよ」
「そうっすか」
「だからゴブタ君もだよ」
「皆さんの仲間っすか」
「そうだよ、だからこれからもね」
この決戦の後もというのだ。
「ずっと宜しくね」
「こちらこそっすよ」
「全くだ、我等もだ」
ランガも出て来て尻尾を振って言ってきた。
「宜しく頼む」
「こっちこそね」
「それじゃあ今は皆でお休みするっすよ」
ゴブタは笑って言ってだった。
たらふく飲んで食べると心地よく眠りだした、それは他の戦士達も同じで休息も摂っていた。そしてだった。
戦局は人間達が有利なまま進んでいた、だが。
その戦いの中でだ、綾斗は言った。
「いつも苦労するな」
「何に対してですか?」
「焦らないことにだよ」
ラ=ピュセルに答えた。
「敵が減らないでね」
「倒しても倒しても出て来て」
「何時終わるかと思ったりね」
「すぐに全部倒したいと思って」
「それでだよ」
「焦りますね」
「そうならない様にすることに」
まさにこのことにというのだ。
「苦労するよ」
「そう言われるとそうですね」
ラ=ピュセルも頷いた。
「僕にしてもそうです」
「そうだね」
「けれど焦りかけると」
その時はというのだ。
「すぐにルーラさん達に言われますね」
「あの人いい人なんだけれどね」
二人と共に戦う桃子も言ってきた。
「言うことはきついのよね」
「口が悪いんですよね」
「そうだよな、あの人」
「そこが玉に傷なのよね」
桃子をサポートする犬神、猿神、雉神も言ってきた。
「どうもね」
「実は面倒見がよくて親切でな」
「困っている人は絶対に見捨てないですが」
「口だけはね」
「悪くてな」
「きついのですよね」
「それで言われるからね」
ラ=ピュセルは犬神達にも話した。
「そうした時はね」
「気が引き締まってですね」
「焦らないな」
「そうなるのね」
「そうなるよ、ルーラさんっていつもいい時に言ってくれるし」
ただ言うだけでなくというのだ。
「助かるよ」
「他の言ってくれる人もだよな」
綾人は戦いつつ明るい笑みで言ってきた。
「そうだよな」
「そうそう、私も結構前に出るしね」
桃子も言ってきた。
「鬼姫もね」
「鬼姫ちゃん気が短いからね」
ひみが笑って言ってきた。
「だからついつい前に出るんだよね」
「これでもかなりよくなったと思うぞ」
その鬼姫本人の言葉だ。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ