第五百二十一話 ボズワースの激戦その五
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「一体」
「そのサンドイッチがじゃないの?」
こう言ったのは源さくらだった。
「確かサンドイッチはイギリスがはじまりよ」
「いや、嘘でしょ」
夏凛はさくらのその話を否定した。
「イギリスでこんな美味しいものなんて」
「いえ、イギリス料理よ」
こう言ったのはアーサーだった。
「サンドイッチも」
「えっ、そうなの」
「それとティーセットも」
「そうだったの」
「ええ。けれど私達の味付けは」
「そういうことだな」
九内はアーサーの言葉に頷きつつそのサンドイッチを食べた。
「それが問題だな」
(というか火加減もなってないぞ)
冷静な顔で頷きつつ心の中の突っ込みも忘れない。
(他の国の人間が作った方が美味いって何なんだ)
「要するに」
「そういうことにこだわる国じゃないから」
「いや、そこはこだわるべきですよ」
「全くだ」
千代里に寿麗も言う。
「味付けはな」
「やっぱり美味しくしないと」
「今回私が作ったんですが」
美優希が言ってきた。
「どうですか?」
「美味しいだぱーー」
ころ美はビーフシチューを食べつつ感想を述べた。
「サンドイッチもだぱーー」
「あの、鰊のパイはです」
美優希はこちらの話もした。
「頭ちゃんと落として鰊も前以て下ごしらえをして」
「常識だろ、料理の」
「そうだよね」
英士郎はレスターの指摘に頷いた。
「お料理をするなら」
「そうだろ」
「そうだったの」
アーサーの返答は要領を全く得ないものだった。
「はじめて聞いたわ」
「いや、はじめてじゃねえだろ」
バンもそこは突っ込みを入れた。
「常識だろ」
「そうなの」
「そうだよ、覚えておけよ」
アーサーに話した。
「そっちのアーサーさんもな」
「とりあえず作っているのはお料理出来る人達ですから」
「私達も手伝っている」
千代里と寿麗がまた言ってきた。
「美優希がメインでな」
「そうしているわ」
「美優希は料理上手だぱーー」
ころ美も手伝った者として言う。
「私達のお手本だぱーー」
「私なんてまだまだよ」
美優希自身はこう言う。
「とてもね」
「あと私も作ったけれど」
杏も名乗り出た。
「イギリス料理も調理次第で凄く美味しくなるのよ」
「っていうかそれってな」
「そうよね」
大兎とヒメアは二人で話した。
「要するにね」
「イギリスの人達の料理がな」
「セシリアを見てもね」
「これはってなるよな」
「というかセシリア嬢の才能だろうな」
(ないにも程があるよな)
今度はアインズが心の中で呟いた。
(彼女は)
「そういうことだ」
「気にしないことですか?」
「うむ、誰もが才能がある」
(ないのもそうなんだよな)
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ