第92話
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攻撃よりも重いことにグラノラは腹を押さえながら起き上がる。
「おめえは急所を見つけてから攻撃するまでに一瞬だけ溜めがある。“兆”の姿じゃ完全に避けれなくても攻撃が当たる位置をずらしてそこを強くすることは出来るぞ。そうすりゃあオラの受けるダメージを最小限に出来る」
「だが、この攻撃の重さはどういうことだ!?明らかにさっきの銀髪を超えている!」
銀髪の身勝手の一段階下の変身ならば間違いなく銀髪より弱いはずだ。
「身勝手の極意は確かに強力だけどよ、そこにオラの気持ちが全然入らねえ、オラのやりてえようにやれねえんだよ。体は勝手に動くからどうしてもオラのやりてえこととはかけ離れたことをしちまう。けどこの“兆”なら…オラのやりてえことを全力でやれる。オラ達サイヤ人は感情の昂りで限界を超えるんだ」
「なるほど…完全な身勝手では俺達サイヤ人の闘い方が入る余地はないが、未完成の“兆”ならば俺達サイヤ人の闘争本能と闘い方が入る余地があると言うことか」
完全な身勝手の極意は悟空の感情を無の領域にまで穏やかな状態を維持しなければならないため、満杯のバケツのように悟空のサイヤ人としての感情が入る容量の余地がなかった。
しかし“兆”ならば不完全故に容量が余っており、悟空の感情が入る余地があり、神の御業を使いながらサイヤ人らしい闘い方をすることが可能になった。
ある意味“兆”が現時点で悟空が悟空らしく闘えると言う点では最強の形態だ。
「さあ、行くぜグラノラ」
「チッ!」
突撃してくる悟空にグラノラが応戦する。
身勝手の極意とは思えない程に荒々しい猛攻。
グラノラは悟空の拳と蹴りを捌きながら悟空の腹に拳を叩き込むが、咄嗟に肉体の強度を上げたことでダメージを抑えつつ肘打ちをグラノラの横っ面に叩き込む。
「ぐ…っ!」
「うおりゃああああっ!!」
仰け反ったグラノラを蹴り飛ばし、そのまま追撃しようとするがグラノラが巨大な気弾を放ってきた。
悟空は何とかそれを受け止めて上空に吹き飛ばす。
「何だと…!?お、俺の宇宙一の攻撃を…!」
「サイヤ人ってのは闘えば闘う程、強くなるんだぜ?」
「あんな闘い方が身勝手の極意とはな…笑えるぜ…(しかし、カカロットの野郎…大分消耗してやがるな…)」
元々消耗の激しい銀髪状態で闘っていたのをぶっ続けで闘っているのだ。
肩で息している悟空を見ると“兆”の状態も長くは続かないだろう。
「調子に乗るなサイヤ人!!」
今度は誘導効果を持った気弾を放つグラノラに対して悟空はそれを何とかかわしていたが、すぐに笑ってグラノラに駆け寄る。
「ギリギリまで引き付けて俺に当てようと言うのか?そんな古い手に引っ掛かると思うな!!」
ギ
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