敢闘編
第六十話 雌伏
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そローザス少尉、ウインチェスターだ。これからよろしく」
「高名なウインチェスター准将の副官を務める事が出来るなんて望外の喜びであります。至らぬ点が多いと思いますが宜しくご指導お願い致します」
「はは、高名ね。とりあえずそこのデスクを使っていい。午後は身辺整理に使っていいから荷物があれば持ってきなさい」
「はっ。では作業にかかります」
外伝では同盟軍に入隊しているようには見えなかったけど、あの見た目で少尉という事は士官学校にの新卒者ってところかな…はいはい、電話、電話、っと…
”シトレだ。早速手配したが気に入ってもらえたかな”
「ありがとうございます。ローザス元帥のお孫さんですか」
”知っているのか?”
「いえ、直接は。名前からそうなのかなと。お孫さんがいるのは知っていましたから」
”そうだ、士官学校新卒で広報課に配属されたが出自が出自だ、軍の事より彼女自身に対しての問い合わせが多く寄せられる有様でな、広報課も扱いに困っていたそうだ。士官学校では戦略研究科にいたというから、能力的には君が困る様なことはないだろう”
「ありがとうございます…ですが本部長、小官の所にローザス元帥のお孫さんが居たら、結果的に目立つ事になりませんか?」
”仕方ない、ここですぐ動かせる者が他には居なかったのだ。まあ上手く使ってくれたまえ”
……。アッシュビーの再来の所にローザス元帥の孫娘か。絶対面白がっているに違いない。とりあえず昼食にしよう…。
同日12:15
自由惑星同盟、自由惑星同盟軍、統合作戦本部ビル、士官食堂、
ヤマト・ウィンチェスター
このビルの士官食堂には場所柄的に将官専用のブースがある。自分の執務室に運ばせる事も出来るのだが、准将ごときがそんな事をしていたら白い目で見られてしまうのだ。准将といえば旅団長や分艦隊司令を務めるかなり偉い階級だが、このビルの中では将官自体が掃いて捨てる程居るから、俺の様なペーペーが従卒などつけてふんぞり返ってなどいられない。だから食堂で一人寂しくメシを食べるという訳だ。
しかしなあ、まさか女性士官が副官とはなあ。こんな事だったらエリカを副官にしてもらうんだった…職場では上司と副官、家では夫婦…これ程便利な事はないだろう。あ…でも夫婦喧嘩したら職場でも気まずい雰囲気になるな。お互い精神的な逃げ場もないしそれは困る……今日はオリエンタルコースにするか。
今後ねえ…。どうなるかな、一度はアムリッツァを巡る戦いが起きるだろう。一度で済めばいいが、帝国軍だけではなく貴族共が押し寄せる事も考えられる。フェザーンだって何か仕掛けてくるだろう、現在は同盟が優勢、優勢になり過ぎない様に政治的なテロやらなんやら…帝国に加担する事も考えられるし、帝国同盟両方に何か仕掛ける事も考えられる…。ああめんどくさい…
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