敢闘編
第六十話 雌伏
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りはない。君に賭けてみようと思うのだ」
「身体じゅうがこそばゆい感じがします」
ここまで期待されると逆に怖い。既に俺の知っている銀河英雄伝説ではない。そうだよな、思いつきなんだもんな…。
「了解致しました。ですが本当に何もしない訳にはいかないと思うのですが」
「まあな。だが仕事は作り出せばよい。仕事をしているフリ、というやつだな。そしてその仕事にはスタッフがいる筈だ」
「…これは、と思う人材を集めよ、という事ですか」
「そうだ。私とていつまでもこの椅子に座って居られる訳ではない。その時に君と君のスタッフが軍の中枢に居れば、私は安心して辞められる。アッシュビー提督は同期生からなる七百三十年マフィアを結成した。それに似た物を作るのだ」
ふむ…前にもマイクに言われた事があったな、取り巻きが必要だろとかなんとか…。
「解りました。では人事面でご配慮いただけるという事ですね?」
「うむ。佐官、尉官の昇進、人事移動は統合作戦本部が行うからな。そうだ、君にも副官を付けなくてはな」
「ありがとうございます」
「人選はどうする?自分で選ぶかね?」
「お任せいたします。スタッフ選びに専念したいので」
「分かった、人事に相談するといい。スタッフのリストが出来たら持って来たまえ」
「はっ。では失礼します」
ふう…。君のスタッフ、マフィアか…。とりあえず部屋に戻ろう。
さて…とりあえず人選だな。シトレ親父のやつ、なんだかんだヤンさんの事を気にかけてたな。確かに親父の言う通りなんだよな、ヤンさんは一歩引いている所がある。嫌々軍人になったんだから仕方ない事なのかもしれないけど…。でもやっぱり頑張ってもらいたいよなあ、主役なんだから…という事でまずはヤンさん、と…。キャゼさんは将官だから無理として…アッテンさんだろ、そしてラップさん…オットーとマイク、ああ、フォークとスールズカリッター、ワイドボーンも呼んでやるか。シェーンコップとかも呼びたいけれど、呼べるかな…っと、ドアを叩く音がする。
「統合作戦本部広報課、ローザス少尉、出頭致しました」
「……というか、呼んだ覚えはないんだが…」
「人事部より高等参事官の執務室へ行けと言われまして…違うのでしょうか?」
「いや、ちょっと待ってくれ、人事部に確認する」
…どこかで見たことがある…ローザス、ローザス……あ、もしもし?ウインチェスター准将ですが…はい、はい、ああ本部長から…了解いたしました、早速の手配ありがとうございます、はい、では…。
「私の副官に任命されたという事だが…聞いていないのかい?」
「いえ、ただ高等参事官の執務室に行けと言われまして…」
そうだ、外伝だ、ミリアム・ローザス…七百三十年マフィア、アルフレッド・ローザス退役元帥の孫娘…。
「そうか、人事部も乱暴だな…ようこ
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