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ソードアート・オンライン 〜人形使いの集い〜 アインクラッド
新規仕入先確保計画
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2023年04月08日

ゲームスタートから5ヶ月が経過
第11階層に登り、何か面白いものは無いかなと思いレーダーマップ機能でフロア全体を俯瞰
すると各所々に緑色の光点でこのフロアにいる全プレイヤーが表示される
その中に特徴的なネーミングセンスのキャラクタ−を発見した

LV58 ユウ肥後
LV41 道に迷いました
LV44 蛙娘娘
LV43 けンぱち

こいつらもしかして?
早速行って話しかけてみよう

「hao(こんにちは)」

返事が無い、ただのフルオートのようだ
しかし折角の金儲けチャンスを逃す手は無い

中華BOTには2つの種類がいる
1つ目は個人や家族、友人知人で小規模にBOTしている零細タイプの方達
いま俺のビジネスパートナーになっているのもこちらのタイプの中華さんだ
もう1つは大規模に従業員を雇い数千体、数万体のBOTを大規模に稼動させている業者タイプ
この連中は組織がしっかりした有限公司(株式会社)形態になっていて
各種MMO用のBOTツールを製造販売したり、さらには自社でMMOを作り運営していたりもする
こういった連中は情報収集もしっかりしているので今回のソードアートオンラインみたいな
稼ぎにならないMMOからは早々に撤収していく
しかし前者の零細タイプの中華さんの場合は情報収集能力に乏しく
茅場のおこした殺人ゲームの事など知らなかったりするわけだ

零細中華さんは稼いだゲームマネーやアイテムの独自な販路を持っておらず
中華国内の大手卸売り業者と取引しているわけだが、大抵は激安で買い叩かれてしまう
たとえばファイナルファンタジーのギルの場合、日本人に直接販売すれば1Mギルは100円前後になる
しかし中華の卸売り業者が相手だと、なんと1Mギルが1円程度で買い叩かれてしまうのだ
そのため彼らは独自の販売ルート、つまりビジネスパートナーとなる日本人の知り合いを欲している事が多い
日本人を通して直接売買ができれば収入が100倍に跳ね上がるのだから当然だろう
そして俺としても、今つきあっている大連の中華さんとは別の仕入先を手に入れる事ができれば安定性が増すし
今よりも大規模な商売ができるようになる

今ここでオートハンティングしている中華さんは茅場の殺人ゲームの事を知らないからこそ稼動しているわけで
情報源となるはずのパートナーが存在しない事がわかる
まさか無駄になる事がわかっていて、それを教えてくれないパートナーなど考えにくい
俺としては何としてでも彼らとコミュニケーションを取り、新たな取引相手を確保したくなったわけだ
とりあえずゲーム内メールを送って返事を待つ事にした

数日後、再び彼らの元をたずねる
話しかけるが相変わらず返事が無い
居留守している
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