暁 〜小説投稿サイト〜
もう一人の八神
新暦79年
異世界旅行 〜カルナージ〜
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-side 悠莉-

ヴィヴィオたちにとっての衝撃事実が発覚してしばらく、子供組はだいぶ落ち着いた様子。

「あはは、驚いてくれてなにより。それよりもさ、アインハルトはclass3以上のデバイス持ってんの?」

「今も昔もそこは変わってないのね」

模擬戦で使っていたのは身体強化魔法だったので、もしかしたらと思ったら案の定アインハルトは首を横に振った。

「参加資格に書いてある通り、安全のためにそれが必要だし」

「じゃあ、この機会に作らなきゃ」

「でも、真性古代ベルカのデバイスは作るのは難しいと……」

「フッフッフ。私の人脈甘く見てもらっちゃー困りますねー。……いるのよ、バッリバリに真正古代ベルカな大家族!」

不敵に笑いだしたルー。
バリッバリではないけどな、と心の中でツッコみながらイクスと一緒に苦笑する。

アインハルトは話の途中に突然加わってきたことに加え、その内容にも驚く。

「八神司令に頼めばアインハルトのデバイス、きっとノリノリで作ってくれると思うよ」

「え? や、八神司令というのは…あの管理局の魔導騎士の八神はやて司令ですよね……? 23歳という若さにも関わらず、これまで多くの事件解決に導いたあの……」

……ククッ、いや、まあ? 確かにそれまでの経歴や知名度を考えればアインハルトがこんな風に畏怖を抱くのはわかるんだけど……ックク!

「はいそこ、笑おうとしない」

「ごっ、ごめんごめん」

「え? え?」

「あー、大丈夫です。アインハルトさんは何もおかしいことは言ってませんから」

「悠兄ぃが笑ってる理由なんですけど、普通の人がはやてさんのことすごい人って思ってるのがたまらなく変で笑わずにいられないみたいなんです」

「ちなみに八神司令はユーリさんとイクスのお姉さんですよ」

「そうなんですか?」

「ええ。八神はやては私と悠莉の義姉です」

笑いをこらえ、抑える間にヴィヴィオたちがアインハルトのフォローに入る。

何とか抑えることのできた私はフッと息を吐く。

「あとで姉さんにメールでも送ってとく」

「ありがとうございます」

「私はルーみたいにデバイスに詳しくないからただ連絡入れるくらいしかできないけどね」



翌朝、ヴィヴィオがあの場にいなかったスバルさんたちにも話したようで、朝食中でもその話題で持ちきりにされた。

なんで教えてくれなかっただの大会はどうだったかだのスバルさんに言われ、さらには色々と質問攻めにあったりもした。

そんな慌ただしい朝食を終えて、それぞれの時間を過ごしている。
私はエリオとキャロと一緒に朝食の片付けをしていた。

「ハァ……なんで朝食で疲れないといけないんだ」


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