グラノラ編
第91話
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そしてグラノラが自分に突っ込んできた瞬間拳を振りかぶった。
「……龍拳ーーーっ!!!」
全ての力を込め、身勝手の極意で最適化された全身全霊の一撃。
拳から放たれた龍の形をした気に呑まれ、動きを止められたグラノラに悟空の拳が迫る。
悪寒を感じたグラノラは無意識に瞬間移動を使った。
眩い閃光が迸り、シリアル星全体が大きく揺れる。
爆煙が晴れると悟空は急所に一撃を貰ったことで倒れているが、グラノラは血反吐を吐いて拳が掠った腹を押さえて悶絶していた。
「ごふ…っ…か、掠っただけでこの威力か…!?」
瞬間移動が使えなければ龍の気で拘束されていたグラノラは間違いなく直撃を受けて胴体に風穴が開き、龍の気に全身を焼き尽くされていただろう。
「ギリギリで瞬間移動で避けやがったな…畜生…」
「…確かにあの技には驚かされたが…あれが貴様の最強の技なら、俺はもう喰らわんぞ」
龍拳は確かに強力な技なのだが、全ての力を拳に一点集中し、突撃するため防御が疎かになり、隙だらけになる。
身勝手の極意で回避能力を底上げしなければ間違いなく今よりもハイリスクハイリターンの技だ。
「そうなんだよな、問題は」
身勝手で最適化したブルーでもグラノラに大きなダメージを与えられない以上、超サイヤ人でグラノラに勝つのは困難だ。
グラノラは息を整えると悟空を睨む。
「サイヤ人はここで俺が滅ぼす。お前らが…我が一族にしたようにな…」
「…?」
「はああ…だあっ!!」
グラノラが両腕を上げた瞬間、地面が盛り上がりエネルギーが噴出する。
「こいつは…モロが使っていた技か…!」
エネルギーを受け止められない悟空は瞬間移動でベジータの元に移動した。
「随分と苦戦しているな、折角の新技も不発に終わったようだな」
「ああ…あいつモロみてえなことも出来るみてえだ…それよりおめえこんなとこで何してんだ?」
周囲を見渡すと廃墟が広がっており、ベジータと悟空がいる場所は巨大な足跡がある場所だった。
「少し気になってな…あいつの正体が分かった」
「正体?」
「かつてこの宇宙に狙撃に特化した右眼を持つ民族がいたと言う話を聞いたことがある」
「狙撃の…民族?」
「ああ、そいつらを滅ぼしたのは俺の親父が健在だった頃だ。確か俺がガキの時の出来事だ。この廃墟は恐らくその時の侵略の跡だろう」
「ってことはグラノラは…」
「多分奴はその民族の生き残りだ」
「なるほど、それであいつはオラ達を恨んでやがんのか…話が噛み合わねえ訳だな」
「どうやら俺達はマキ共に一杯食わされたようだな」
「…なあ、ベジータ。あいつ悟林達も狙うつもりなんかな?」
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