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ファイアーエムブレム聖戦の系譜〜選ばれし聖戦の子供たち〜
第一章:光をつぐもの
第2話:峡谷の戦い
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頭と胸を射貫かれイザーク兵たちが倒れる。
「怯むな!数では負けてはいない!」
 総崩れとなったハロルドは必死に立て直そうとする。だか倒れていくのはイザーク軍の将兵ばかりであり解放軍の勢いは止まることろをまだ知らない。
「将軍!峡谷の反乱軍の攻勢に転じてました!我が軍は押されております!」
「次々と反乱軍に投降する者が出てきております!」
 報告の内容はイザーク軍の不利を知らせるものばかりである。
「くっ・・・たかが反乱軍如き!」
 戦局はイザーク軍にとって壊滅的な状況であった。ハロルドはガネーシャまでの撤退を考えた。しかしその時だった。
「今そこにいるのは、敵将と見た!解放軍のレスター参る!」
 言うが早いかレスターの矢が放たれる。矢はハロルドの心臓を寸分違わず貫いた。
「がはっ・・・・・・」
 口から鮮血を吐きハロルドは倒れた。
「ぐわ・・・何故だ・・・・・・こんな寄せ集めの兵に敗れるのか・・・!?」
 小さく呻きハロルドは息途絶えた。弓を高く掲げたレスターに周りの解放軍の将兵から歓声が湧き起こった。それを見たイザーク軍の将兵たちは我先に解放軍へ投降しだした。

 ガネーシャの戦いは解放軍の圧倒的な勝利に終わり、参加兵力は解放軍三千、イザーク軍一万五千、イザーク軍は兵力の五分の一にあたる三千近くの将兵及び司令官であるハロルドが戦死して残った将兵は全員解放軍に投降した。セリスは彼らを迎え入れ解放軍はその兵力一万五千と一気に増やした。ガネーシャ城は無血開城とし、解放軍は入城した。
「それじゃあ今後は私たちと戦ってくれるんだね?」
 城の一室でセリスは一組の男女と話していた。その男は深緑色の服に象牙色のズボン、茶色の鎧と同じ色のブーツ、黒みがかった長い髪と同じ色の瞳をした顔立ちの若者である。一方、丈の短い朱色のワンピースに白色のズボン、小豆色の鎧と同じ色のバンダナ、そして黄色がかった手袋とブーツ、女は男と比べると小柄であるが歳の割に少し高めの少年のような少女であり黒みがかった短い髪と同じ色の瞳を持った若者である。
「はい。俺も妹のエダもトラキア王のやり方に疑問に持ち出奔した後このイザークで傭兵をしていました。ダナン王の悪辣な行いが納得いきませんでした。もしセリス様が宜しければこのディーンとエダを解放軍の末席に加えてください」
 ディーンと名乗った男は渋々とした感じでセリスに参入の希望を述べた。エダは黙して兄の隣に立っている。
「歓迎させてもらうよ」
 セリスは微笑んで言った。
「私たちはグランベル帝国の圧政からみんなを救うために戦っている。だがまだまだ力が足りない。私たちと一緒に戦ってくれるのならば、過去や出自はどうだっていい。ただ民衆を苦しめなければね」
「セリス公子・・・」
「君たちも今日から解放軍の一員だ。共
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