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ファイアーエムブレム聖戦の系譜〜選ばれし聖戦の子供たち〜
第一章:光をつぐもの
第2話:峡谷の戦い
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スターの足元に短剣が突き刺さった。レスターは短剣の飛んできた方を見た・・・そこには鬼娘がいた。
「誰が鬼娘ですって!?」
「そ、それは・・・・・・あっ、シャナン王子!」
「えっ、まさかもうおかえりに・・・・・・あっ!」
 ラクチェが気づいた時にはレスター既にその場から逃げ去っていた。
「待ちなさい、レスター!」
「誰が!」
 所々再開を祝う声がする中、オイフェはセリスの下にいた。
「セリス様、ついに始まりましたな」
 深刻な表情のオイフェにセリスは、申し訳無さそうに頭を下げた。
「ごめんオイフェ、オイフェたちが来るのを待てなかったんだ」
「これから・・・・・・」
「はい、私もいささか弱気になっておりました。ですが今は敵を倒すことを考えなければなりません」
「うん」
 オイフェは壊から一枚の地図を取り出した。それはイザークの地図だった。地図を広げオイフェはイザーク北西部の部分を指差した。
「今我々は峡谷を挟んで敵と対峙しております。敵は緒戦で遅れを取りましたが明日は数を頼み峡谷を突き進んで来るでしょう」
「敵は一万五千、騎兵隊を入れても三千、つらい戦いになるね」
「いえ、この戦いで勝てます」
「えっ!?」
 オイフェは峡谷の入口を指差した。
「セリス様はここで防衛線を敷いてください。ここならば敵は数を頼みません」
 次にオイフェは峡谷の北側を指差した。
「私は騎兵隊を率いて迂回し敵を衝きます。敵は我々が帰ってきたことを知りません。その我々が奇襲を仕掛ければ敵は大混乱に陥るでしょう」
「なるほど」
「そこでセリス様は攻勢に転じてください。そうすれば我が軍は必ずや勝利を収めます」
「そうか・・・じゃあそれで行こうか」
「御意。では今日はもうお休みください。明日は戦ですぞ」
「わかった・・・・・・オイフェ」
「はい」
 セリスは一礼して下がろうとするオイフェを呼び止めた。
「勝とう。そしてイザークの民を、いや帝国に苦しめられている民を救うんだ!」
「は・・・はい」
 オイフェは思わず敬礼した。左の拳を右肩につけるシアルフィ式の敬礼である。
「じゃあお休み。ゆっくり休もう」
 立ち去るセリスの後ろ姿を見たオイフェはかつての主君と今の主君に想いを寄せた。
(シグルド様・・・・・・。セリス様は今羽ばたきました。貴方様のように)
 夕日が落ちてきた。オイフェもその場を後にした。オイフェの予想通り、翌日イザーク軍は全軍を以て峡谷を通った。それに対し解放軍は峡谷の出口で防衛線を張っていた。
「ライトニング!」
 ホメロスの腕から大きな緑の光球が放たれ、イザーク兵の胸に直撃した。兵士は飛ばされて地に伏した。
 ラルフの鋼の大剣が唸る。一人を袈裟斬りにした後、すぐに別の兵を縦に両断した。
 兵士の斧がホ
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