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ファイアーエムブレム聖戦の系譜〜選ばれし聖戦の子供たち〜
第一章:光をつぐもの
第2話:峡谷の戦い
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ク軍と戦うために」
「あ、待て!」
 オイフェの言葉も耳に届かず五人はセリスたちの方へ馬を走らせた。
「全く気楽なものだ。これからの苦労を知らずに」
 とため息つくオイフェであった。そして後ろに控える騎士の方へ振り向いて言った。
「済まないな、大変な戦いに巻き込んでしまう」
 と申し訳無さそうに言った。しかしその騎士は明るい笑い声をあげて言った。
「何言ってるんですか。俺は解放軍に志願して入ったんですよ」
 明るく笑顔が似合う若者である。明るい金髪碧眼、茶色の革鎧の下に水色の服と黄色の服を着ている。
「帝国、特にここのダナン王やフリージ家の兄嫁ヒルダとその下にいる連中の酷さは口で表わせません。俺は大陸中を回ってそれをよく見ましたよ」
 それまで明るかった騎士の表情が暗いものになってきた。
「そんな連中は滅んでしまえばいい。罪のない人たちが虫ケラみたいに殺されていくのはもう見たくないんですよ。だから俺は解放軍に入ったんです。解放軍ならあの連中をぶっ潰せる。オイフェさんたちを見てそう感じたんです」
「そうか・・・・・・」
 オイフェはレスターたちの行方を見た。仲間の歓声をもって迎えられている。
(大切なことを忘れていたようだな)
 騎兵隊の方へ向き直るとオイフェは号令をかけた。
「全軍進め!セリス様と合流するぞ!」
 彼らも歓声をあげ走り出した。それはまるでエインヘリャルの如く勇ましくかつ堂々たるものだった。
 
ーティルナノグ城東ー
「ラナ、無事だったか」
 レスターは馬から飛び降り自分の肩ほどの高さの少女の肩を抱いた。
「ええ兄様、私は無事よ」
「そうか、心配したぞ」
 隣ではディムナがマナを抱いている。話の内容はレスターたちとほとんど同じである。
「ジャムカ父様とエーディン母様は?」
「ご無事よ」
「そうか、良かった」
 城の方を見てレスターは安堵の笑みを浮かべた。
「まあ、お前はラクチェと喧嘩して勝つ位だから父様ら手が悪いし母様は優しい方だしな。万が一のことがあったらと・・・」
「あら兄様、さっきと言った話が違うじゃない」
 眉をピクリとさせた妹に兄は慌てて弁明した。
「おいおいむくれるなよ。そりゃラナだって心配さ。何を言っても妹だし・・・!?」
 妹の顔を何か見つけたようである。
「どうしたの?兄様」
「お前・・・可愛くなってないか!?」
「えっ、嘘」
「いや、本当に。誰か好きな人でもできたのか?」
 ラナの顔が赤くなった。
「ちょ、ちょっと!そんな訳・・・」
「まあいいけどな。相手が余程変な奴でもない限り俺は反対しないよ」
「兄様・・・・・・」
「まあ、あの鬼娘のラクチェもやっと女の子に見えないこともなくなったしラナも成長したということか・・・・・・うわっ!」
 レ
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