第八十二部第四章 破竹の進撃その三
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「やはりです」
「士官ともなりますと」
「とりわけです」
「部下を率いるのですから」
「言うならば管理職になります」
一般企業や官公庁で言うと、というのだ。
「少なくとも課長以上の」
「そうなりますから」
「しかも命を預かります」
「部下のそれを」
「そうなりますと」
「どうしてもです」
士官に求められるものはというのだ。
「大きいです」
「かなりのものになります」
「ですから頭だけなく身体も」
「そうして体力も備えてもらい」
「そしてです」
そのうえでというのだ。
「軍にいてもらないと」
「だからこそですね」
「日々学び汗を流す」
「そうしてもらいましょう」
「よき士官となる為に」
「連合軍は」
今度はコーヒーを飲んでいる黒人の女性中尉が話した。
「よく将兵の質が落ちると言われていますね」
「規律は正しいですが」
「服装も艦内や基地内も奇麗で」
「整っていると言われますが」
「ベッドメイキングもよく」
「それでもですね」
「戦闘については」
「どうしてもです」
そのことについてはというのだ、戦争に勝利するというまさに軍隊の最も重要とされる仕事については。
「弱いと言われますね」
「どうしても」
「実際に訓練時間は少ないですし」
「規律の教育に重点を置いているので
「そして身だしなみにも」
「そのことは事実ですが」
訓練時間は少ないがというのだ。
「しかしですね」
「はい、それでもですね」
「連合軍はですね」
「教育はしっかり行っています」
「規律以外のことについても」
「士官学校でも同じです」
当然自分達がいるこの士官学校でもというのだ。
「優れた士官を育成しています」
「その様にしています」
「だからですね」
「このことはですね」
「これからもですね」
「励んでいくべきです」
「彼等の後輩達も」
今学んでいる学生達だけでなくというのだ。
「充分に」
「そしてやがては士官になり」
「軍を率いてもらいましょう」
「彼等は将官にもなります」
多くの将兵達を率いる立場にもなるというのだ、実際に連合では大学を出て入隊した者や士官学校を出た者は最悪でも将官にまでなれる。
「大将になる者も出るでしょう」
「流石に元帥は無理でしょうが」
連合軍は中将から大将になることがかなり難しい、中将までは国防長官の任命だけだが大将以上は議会の承認が必要なのだ。
元帥だと三十人しかいない、連合軍百三十億の中で。しかも大国出身者しかなれない不文律さえあるのだ。
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