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星河の覇皇
第八十二部第四章 破竹の進撃その二

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「我々と比べますと」
「連合軍と比べますと」
「どうしてもです」
「我々の技術は民間の技術を軍事に移転したもので」
 連合の優れた人類最先端の技術をというのだ、民間から軍事の技術移転も連合の特徴である。普通は軍事から民間となるが連合は逆なのだ。
「それで、です」
「その軍事技術はかなりのものになり」
「サハラも圧倒する様になりました」
「ですがそれでも」
「我が連合と比べますと」
 どうしてもというのだ。
「三百年ですね」
「それだけの遅れがありますね」
「どう見ても」
「それは否定出来ないですね」
「我が軍なら」
 連合軍ならというのだ。
「ティムール軍に見付からずああした攻撃も可能でしょう」
「それは出来るでしょうが」
「しかしです」
「それでもですね」
「それがです」
 オムダーマン軍はというのだ。
「どういう訳か」
「ティムール軍を奇襲出来た」
「そこが気になりますね」
「彼等は一体何をしたか」
「それがです」
「どうにもですね」
「そこにオムダーマン軍の勝因があります」
 このことは間違いないというのだ。
「それならですね」
「その勝因を研究しなければ」
「我々にしても」
「そしてそのうえで」
「今後の兵器開発と戦術に生かし」
「連合軍をより強くしなければ」
「その為にもです」
 絶対にと言うのだった。
「オムダーマン軍の今回の勝因を知りたいです」
「是非共」
「オムダーマン軍には何かがあります」
「そのことは間違いないです」
「それ故に」
「何とか発見したいですが」
「果たしてそれは何か」
「何が連合軍の秘密か」
 それはというのだ。
「わからないですね」
「全くです」
「観戦武官達もまだそこはわかっていません」
「今のところ謎です」
「一体どういったものか」
 それぞれ茶やコーヒーを飲む、この辺りは様々でそれぞれ好きなものを飲んでいる。茶は黒人の大尉はマテ茶を飲んでいるが紅茶や黒茶、抹茶や青茶と実に様々だ。緑茶もある。
 そうしたものを飲みつつだ、教官達は喫茶店で課業が終わりそこから部活に入る学生達を見つつこんなことも話した。
「さて、学生達は」
「これからは身体を動かす」
「そうして汗を流しますが」
「頭と身体を使い」
「今日も鍛えられますね」
「士官となる為には」
 紅茶を飲んでいる緑の目のアジア系の顔の男が言った、階級は中尉だ。軍服にある金モールでそれがわかるのが連合軍だ。
「やはりです」
「頭を鍛え」
「そして身体も鍛える」
「双方があってこそですね」
「まさに」
「これは下士官や兵士達も同じですが」
 それでもというのだ。
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