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星々の世界に生まれて〜銀河英雄伝説異伝〜
敢闘編
第五十九話 思惑 V
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ね?」
「はあ、同盟の帝国本土侵攻を察知出来ず、帝国からは不信感を持たれております、更に同盟へ資本投下となりますと、更に不信感は増すのではないかと…例のご老人達の方針もありますし…」
「フェザーンは自治領だぞ補佐官。たとえ帝国といえども内政干渉は出来ない。資本投下を行うのが自治領主府主導ではなく民間企業となれば尚更だ。例のご老人達の方針が気になるのなら、帝国政府の戦費調達の面で協力すればよい、それでバランスは保たれるし、帝国からの不信感も和らごうと言うものだ。同盟の国力増大というのも現状のまま推移すれば、という事であって、現時点ではない」
「私の懸念もお見通し…左様にお考えであれば、何も申し上げる事はありません」
「だが補佐官、保険は必要ではないか?」
「保険と申しますと」
「帝国の大貴族達に出資する必要があるのではないかと思うのだが」
「大貴族…保険…なるほど、そうでございますな。いつでも取りかかれる様準備致します」




宇宙暦793年3月15日11:00
バーラト星系、ハイネセン、ハイネセンポリス、シルバーブリッジ二十一番街、ウィンチェスター邸、
ヤマト・ウィンチェスター

 シュークリームが旨い。いやぁ、不意に来るんだよな、甘いものを無性に食べたくなる時期が…。甘いものを食べながら、可愛い婚約者に膝枕してもらって、ソファーで横になってTVを見る…贅沢だねえ…。
二月一日付で大佐に昇進した。俺だけじゃない、イゼルローン奪取、帝国本土侵攻作戦に参加した指揮官、その戦いの中で特に功績のあった者、所謂武勲というやつだ、それをあげた者は皆昇進した。シトレ親父は元帥になり宇宙艦隊司令長官代理から一挙に統合作戦本部長へ、ロボス親父も元帥になって宇宙艦隊司令長官に親補された。各艦隊司令官も昇進や自由戦士勲章の授与…それによって残留する者、勇退する者、転出する者…まあ様々だ。まあそれはいいとして、俺だけ二階級昇進てのは何なんだ?…何々、ハイネセンのハイスクールの女子の間でルーズソックスが流行っているだと?
“地球時代に流行ったって聞きました、古いと思っていたけど、意外にカワイイ!”
“短い丈のプリーツスカートに合うんですよ!足も細く見えるし、カワイイ!”
あのな、ルーズソックスで足が細く見えるんじゃない、ルーズソックスを履いている細い足が更に細く見えるんだ!象の足は象の足のままなんだよう!全く不愉快だ!……大佐に昇進して、一週間後に准将に昇進した。ヤンさんと同じ措置という事か…ああ、ヤンさんは同じ日のうちに、だったな。
“温故知新、というやつですかね”意味が違うだろうボケ!…しかし何でルーズソックスなんだ?地球教団の企みか?……作戦の修正を進言したのが俺、という事がマスコミに漏れたのがいけなかった。“同盟の誇る知将”、“アッ
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