暁 〜小説投稿サイト〜
英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
西ゼムリア通商会議〜インターバル・後篇・中盤〜
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は呆れた表情で溜息を吐いた後指摘した。

「”騎神”の”精霊の道”にしても転位できる場所は限られる上霊力(マナ)を溜めておく必要があるからな。……むしろ、転位を軍事利用できるメンフィルが規格外過ぎるっつーの。」

「1回限りや片道限りという制限があるとはいえ”術者”でもない人達が扱える転位魔法陣に転位魔導具…………メンフィル帝国が”転位魔法”を軍事利用できる技術があるのも、異世界は魔法技術が発展している世界だからなのでしょうね……」

クロウは疲れた表情で呟き、エマはシェラ達メンフィル軍によるヴァリマールの徴収やレンがアガットに渡した”帰還の耳飾り”を思い返しながら推測を口にした。



「ちなみにこれもプリネ皇女殿下達から伺った話ではありますが、メンフィル帝国は”本国”の各領土もそうですが、ゼムリア側の各領土にも転位魔法陣を設置しているとの事ですわ。――――――最も、使用する際には様々な条件を満たす必要がある為、基本的に一般人は使用する事は不可能との事ですが。」

「異世界側だけでなく、ゼムリア側の各領土にも転位魔法陣が………という事はまさかユミルにも転位魔法陣があるのか?」

ミルディーヌ公女の説明を聞いて驚きの表情を浮かべたラウラはミルディーヌ公女に訊ねた。

「ええ、ユミルにもセントアークとメンフィル大使館に通じている転位魔法陣が設置されているとの事ですわ。勿論転位魔法陣の件はリィン総督閣下達もご存じですわよ。」

「なっ!?セントアークどころかメンフィル大使館に直通の転位魔法陣がユミルにあったなんて……!?」

「なるほどね……戦争勃発前にエレボニアに気づかれずに”飛び地”であるユミルにメンフィル軍が展開されていた謎もこれでようやく解けたね。」

「うん……間違いなくその転位魔法陣を使ったんだろうね……」

意外な事実を知ったマキアスは驚き、真剣な表情で呟いたアンゼリカの言葉に頷いたトワは複雑そうな表情を浮かべた。



「……転位の件も含めて後半の会議で駐留軍による災害派遣の移動時間についてシルヴァン陛下達に交渉や相談をした方がいいのではないでしょうか、兄上。」

「そうだね………話を質問の件に戻すがミルディーヌ君。君もそうだがヴァイスやシルヴァン陛下達―――――メンフィル・クロスベル連合は”今回の会議の開催前から今回の会議を含めてどこまで想定していたのだい?”」

「連合が”今回の会議の開催前から今回の会議を含めてどこまで想定していた”って……まるで、”連合が大戦後リベールが西ゼムリア通商会議の開催の呼びかけをすることを想定していた”みたいな風に聞こえるのですけど………」

セドリックの提案に頷いたオリヴァルト皇子は新たなる質問をし、オリヴァルト皇子の質問内容を聞いたエリオ
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