西ゼムリア通商会議〜インターバル・後篇・中盤〜
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”器”―――――要するに”多くの人々の上に立つ者としての器の持ち主”へと成長したのではないか?」
「リィンが”多くの人々の上に立つ者としての器の持ち主への成長”か………」
「リィン様が”多くの人々の上に立つ者としての器の持ち主”に成長された事で、”多くの人々の上に立つ者としての器の持ち主に必ず求められる覚悟である非情な判断を降す覚悟”も既にできているという事ですか……」
「アイツが”獅子心帝”の生まれ変わりである”鉄血宰相”の息子でもある件を考えると洒落になっていないわね。」
「リィン君が大貴族―――――いや、”王の器”の持ち主か……セシリア将軍の話によると実際メンフィルは将来はリィン君にゼムリア大陸側のメンフィル帝国の領土の管理を委ねるつもりみたいだから、リィン君が”獅子心帝の生まれ変わりの息子”の件も含めて色々な意味で洒落になっていないよ……」
「……………………」
ミルディーヌ公女の答えを聞いて信じられない表情を浮かべて呟いたトワの疑問に答えたオーレリア将軍の推測を聞いたガイウス、シャロン、セリーヌ、アンゼリカは複雑そうな表情を浮かべ、ユーシスを目を伏せて重々しい様子を纏って黙り込んだ。
「それとラウラさん。メンフィル帝国によるあの二人に対する連行方法に思う所があるご様子ですが、今後もリィン総督閣下やセレーネさんと言ったメンフィル帝国の方々とのお付き合いを続けるつもりなら、ラウラさんにとっては”外道”に値するメンフィル帝国のやり方にいちいち目くじらを立てない方がいいと思いますわよ。」
「……それはどういう事だ?私の考えが間違っているとでもいうつもりか。」
ミルディーヌ公女の指摘に眉を顰めたラウラは真剣な表情でミルディーヌ公女に訊ねた。
「別にラウラさんの考え方が間違っているとまでは言いませんわ。―――――ですが、ラウラさんも既にご存じのようにメンフィル帝国は”光と闇の共存”を謳っている国。メンフィル帝国はそのような国なのですから、当然”闇”――――――ラウラさんのような”正道”の考えや生き方を大切にされている方々にとっては許しがたい”外道”や”邪道”の行いを実行する事に躊躇いがない国でもあり、リィン総督閣下達はそのような国に所属しているのですから、リィン総督閣下達の祖国であるメンフィルのやり方にいちいち目くじらを立てていたら、今回の戦争の件で自分達の目的を知っていながらも自分達に対して様々な配慮もそうですが高待遇をしてくれた祖国であるメンフィルに思う所があるラウラさんに対してリィン総督閣下達が複雑な思いを抱えるかもしれない事でその事がきっかけになってリィン総督閣下達との関係が崩れる可能性も考えられますわよ。」
「それに貴族―――――特に領土を治める領地持ちの貴族は自分達が治めて
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