西ゼムリア通商会議〜インターバル・後篇・中盤〜
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「しかし二人を護送する飛行艇を停泊させる場所が帝都内の”空港”ではなく、何故”郊外”にしたのでしょう……?」
ミルディーヌ公女が口にした驚愕の事実にその場にいる全員が血相を変えている中オリヴァルト皇子は驚きのあまり絶句し、エリオットは信じられない表情で声を上げ、ミリアムは表情を引き攣らせ、ある疑問を抱いたレーグニッツ知事は困惑の表情で考え込んだ。
「それに関してだが、メンフィルに連行されることになる二人の護送時は車両を使わず”徒歩”で帝都の郊外に停泊させる予定の護送艇に連行するとの事だ。―――――ちなみに二人が拒否した場合は言葉通り護送するメンフィル軍が二人に縄にかけて引き摺って連行するとの事だ。」
「なっ!?と、”徒歩”で帝都の郊外まで連行!?」
「しかも拒否したら縄にかけて引き摺って連行って……まさに大昔の”見せしめ”も兼ねた犯罪者達の連行方法ね。」
「ハッ、こっちの世界ではとっくの昔になくなった趣味の悪いやり方をしてまで屈辱を味わわせるとか、根暗過ぎるっつーの。」
「恐らくメンフィルがそこまでしてまであの二人に屈辱を味わわせるのは、保護期間中の”エレボニア総督府”もそうだが保護を終えたメンフィルの逆鱗に触れるような事を行わせない為の帝国貴族達に対する”見せしめ”かもしれんな………」
オーレリア将軍の説明を聞いたマキアスは驚き、セリーヌとアッシュは呆れた表情で呟き、ミュラーは重々しい様子を纏って推測を口にした。
「……確かにあの二人が犯した数々の”大罪”は一生をかけても償う事はできないだろうが、そのような陰湿な方法で徹底的に屈辱を味わわせる等もはや”外道”のやり方ではないか。」
「ええ……!しかもリィンにそんな趣味の悪い要請をアルノール皇家・新政府に出す命令をするとか、どこまでリィンを苦しめれば気がすむのよ、メンフィルの連中は……!」
「その……リィンはその件についても知っているの?」
厳しい表情で呟いたラウラの意見に同意したサラは怒りの表情を浮かべ、アリサは複雑そうな表情でミルディーヌ公女に訊ねた。
「知っているもなにもリィン総督閣下が”総督”に任命された時点で先程答えた”要請”の件についての説明も受けていますし、その際にリィン総督閣下は皆さんが先程口にされた同じ内容の疑問は訊ねましたが、反論等は行いませんでしたわよ?」
「そ、そんな……どうしてリィン君は反論とかしなかったんだろう……」
「それに関してはあくまで私の”武人として”、そして”貴族として”の視点による推測だが、”灰獅子隊”の軍団長としての得た経験もそうだが恩師であるヴァンダイク元帥をその手にかけてまで”大戦”を乗り越えた事でシュバルツァーは”総督”もそうだが公爵―――――”大貴族”としての
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