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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
西ゼムリア通商会議〜インターバル・後篇・中盤〜
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派”も近い内に連合によって纏めて滅ぼされる事で訪れる事になる”激動の時代が過ぎ去った時代である新たなる時代の国家の代表者達が集まっている今こそが、新たなる時代で戦争を2度と起こさせない為の不戦条約以上の効力を持つ国際条約を締結させる絶好の機会”であるとアリシア女王陛下達は判断していると思われますわ。」

「不戦条約以上の効力を持つ国際条約の締結等、リベールと同じ”平和主義”のレミフェリアはともかくかつての三大国―――――エレボニア、カルバード、メンフィルはそれぞれの思惑によって認めなかっただろう。だがカルバードは滅び、エレボニアは今回の戦争によって国力もそうだが戦力面で大きな痛手を被った事に加えて主戦派の筆頭である”鉄血宰相”を排除し、戦後の政権もそうだが皇家や貴族達も”和平派”になる事は前半の会議で殿下達やミルディーヌ様が証明したのだから、戦後のエレボニアはリベールのように”平和主義”になる事は明らかになっている。後は唯一の懸念であるメンフィルを説得できれば、リベールの真の目的である”新たなる時代に不戦条約以上の効力を持つ国際条約の締結”の達成は容易になるであろうな。」

「そしてその唯一の懸念であるメンフィルが本国――――――異世界側の事情によって、”ゼムリア側で戦争を起こす事は望まない事”を前半の会議で示した為、アリシア女王陛下達は後半の会議で”不戦条約以上の効力を持つ国際条約”を提唱する事もそうですが、その場で締結する流れにする可能性が高いという事ですか。」

ミルディーヌ公女の説明とオーレリア将軍の推測を聞いたラウラは真剣な表情で呟き

「えっと……でもそれって、戦後のエレボニアにとってはメリットになる話よね?」

「ええ、”不戦条約以上の効力を持つ国際条約”を締結する事でメンフィル帝国による保護を終えた後のエレボニアは賠償金の支払いを完遂するまで国家の存亡にかかわる”有事”が起こった際にメンフィル帝国軍が強制介入する賠償条約の9条に加えて”不戦条約以上の効力を持つ国際条約”の存在によって他国から戦争を仕掛けられる可能性は皆無になるかと。」

戸惑いの表情で呟いたアリサの言葉にシャロンは静かな表情で頷いて肯定した。

「ちなみにその”不戦条約以上の効力を持つ国際条約の締結”にクロスベルが反対する事はリベールは考えていないの?」

「うん。クロスベルは自治州だった頃”不戦条約によるクロスベル問題の緩和”の件があるから元々反対しにくい立場である事に加えて、クロスベル帝国の建国で最も恩があるメンフィル帝国が賛成すれば反対なんて絶対できないよ。」

「それにもしかしたら、”不戦条約以上の効力を持つ国際条約”を締結する事で今回の戦争で疲弊したエレボニアを好機と判断した他国がエレボニアに更なる戦争を仕掛けたりしない為の政策―
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