第六百七十五話 どれだけ生まれ変わってもその十三
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「そんな小さな娘を見てもな」
「これがモデルさんとかアイドルとかね」
「そうした人だとな」
「やっぱりギラリとなるわよ」
性欲を出してなのは言うまでもない、同性が対象の場合もあるがやはりそうした欲は誰にでもあるものなのだ。
「それはね」
「それはな、女優さんでもな」
「けれど小さな娘なんてね」
「普通はそういうものを感じないな」
「もう目が違ったのよ」
その探偵はというのだ。
「狙う様なね」
「ギラギラした目か」
「それを見てね」
それでというのだ。
「怪しいと思って」
「他の女の人を観てもか」
「そうだったから」
「怪しいと思ったか」
「性犯罪者の匂いをね」
観てというのだ。
「感じたのよ」
「そうだったんだな」
「直観でね、ただ勘ってね」
それはともだ、ラビニアは話した。
「いつも働くか」
「勘はそうとは限らないな」
「だから運がよかったのよ」
今回はというのだ。
「本当にね」
「勘が働いてか」
「私自分でも勘はいいと思うけれど」
そえでもというのだ。
「正直いいって野性的と言われるまでかっていうと」
「違うか」
「五感は兎も角ね」
目や鼻、耳や舌、肌のそれ等はというのだ。
「勘なんてね」
「いつも働くかというとな」
「違うでしょ」
「それはな、勘違いもあるしな」
フックはこの言葉も出した。
「どうしても」
「そうでしょ」
「勘違いの可能性なんてな」
「いつもあるわね」
「勘はどうしてもな」
フックはさらに言った。
「外れる危険がだ」
「いつもあるでしょ」
「ああ」
そのことを否定しなかった。
「どうしてもな」
「だからね」
「今回はか」
「私としてはね」
「誇らしいとはか」
「勘なんてあてにならないから」
だからだというのだ。
「たまたまよ」
「そう言うんだな」
「ええ、ただね」
ラビニアは考える顔で話した。
「これであの探偵が捕まるならね」
「それでいいか」
「ええ」
その通りだというのだ。
「本当にね」
「そうなんだな」
「それでいいと思うわ」
実際にというのだ。
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