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DQ3 そして現実へ…〜もう一人の転生者(別視点)
無駄な労力は控えよう
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手により、とある塔に封印されてしまいました…」
彼女にとって状況は最悪なのだろう…
ここで無意味な口論を行わない様に、ひたすら無礼男に耐え話を進める。

「そ、それではルビス様の事を救わないと!」
「アスカリーさん…ルビス様が何処に囚われているのかご存じでしょうか?」
そして出張ってきたのが我がパーティーの良心、お兄ちゃんとアルルさんです。

お父さんの無礼をかき消す様に丁寧な口調でアスカリーさんに対応します。
「お、お願いしても宜しいですか!?…ルビス様はアレフガルドの北にある、『マイラ』と言う村の直ぐ西の塔に、石化されて封印されております」
アスカリーさんも気をよくしたのか、無遠慮に厄介事を押し付けてきます。

「え〜………この世界を作った神様とか名乗っているクセに、封印されちゃったのぉ?ホームでアウェイの奴に負ける様な神様なんかに、何が出来るの?そんなん放っておいて、先にゾーさんを倒しちゃわない?」
う〜ん…流石にフォローしきれない。

「いい加減にしなさい!ルビス様は偉大なるお方なのです!…黙って聞いていれば、先程から無礼な事ばかり…弁えなさい!」
とうとう我慢出来ずキレた。
まぁよく我慢した方だと思う。

「知らねーよ!僕の世界の神様じゃないし………そう言えば僕の世界の神様とか言われている奴も、情けない奴だったなぁ………どの世界でも、神様とか崇められている奴は、ダッせーんだな!(笑)」
お父さんは基本、神様っていう存在が嫌いなんだと思う。

「だ、黙りなさい!お、お前の世界の神などとルビス様を一緒にするな!お美しく、聡明で、お優しい方なんだぞ!」
真っ赤な顔で大激怒。
教えてあげたい…それは無駄な労力なのだと。

「え、美人なの!?どんくらい美人?アスカリーちゃんくらい?」
ほら…気にしないどころか、どうでもいい方向に話を持って行かれちゃってるし…
「わ、私など足下にも及ばない!世界…この世界だけでなく、お前の世界を併せてもナンバー1だ!」
アスカリーさんも怒りで冷静な判断を下せず、お父さんの作った流れに流されてるよ。

「違うね…世界ナンバー1は、僕の奥さんのビアンカだね!」
もうどうでもいいじゃない…
早く話を進めましょうよ…


でも、この無駄な口論は暫く続き、ルビス本人が揃ってから結論を出すという方向で何とか落ち着いた。
どうせルビスを救出するって結論に達するのだから、お父さんも余計な一言を言わなければいいのに…




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