第五百二十話 ブライテンフェルトの会戦その五
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「まさに」
「そうよね」
「百人力いえ千人力よ」
江戸川がいればというのだ。
「まさにね、それではね」
「クレアさん達のところに向かいましょう」
「そうしましょう」
こう話して太宰達と共にだった。
クレア達の救援に来るとクレアはすぐにリディとエリカに言った。
「来てくれました」
「はい、何とかです」
「持ち堪えられましたね」
二人も彼等を見て安堵の顔を見せた。
「ではこれからは」
「太宰さん達と共に」
「戦っていきましょう、しかし」
ここでクレアはこんなことも言った。
「太宰さんはいつも活き活きしておられるので」
「自殺したいと言われることは」
「矛盾しますね」
「あの様に活き活きとした方が」
何故というのだ。
「そう言われるのか」
「はい、どうもです」
「わからないですね」
「全くです。どういうことでしょうか」
「人には色々あるものだよ」
その太宰が三人の前に来た、そうして怪人達をすぐに数体倒してから話した。谷崎とナオミも細雪を出してから戦闘に入っている。
「そして厭世観というかね」
「死にたいとですか」
「思ったりもするのだよ」
「過去のことからですか」
「そうだよ。とはいっても私はまだ死ねないだろうね」
太宰は微笑みこうも言った。
「敦君がいるからね」
「彼ですか」
「彼がこのまま成長して」
そうしてというのだ。
「独り立ちするまではね」
「太宰さんはですか」
「死ねないだろうね」
こう言うのだった。
「おそらくは」
「そうなのですか」
「うん、それにね」
太宰はさらに話した。
「ここで君達と一緒に戦わないといけない」
「私達とですか」
「折角来たからね、ではね」
「はい、今からですね」
「やらせてもらうよ」
こう言って再び怪人達を倒した、そうしてクレア達を助けて戦うのだった。
その戦いを見てだ、歌笛は言った。
「皆流石と言うべきね」
「そうだよな、見事に戦ってくれてるよ」
奏助も言った。
「どの人も」
「だから私達もね」
「ああ、休憩してな」
「飲んで食べる時のね」
「用意をしておかないとな」
「そう、ちゃんとね」
自分達もというのだ。
「やることをやってね」
「戦わないとな」
「私達だって戦場にいるんだし」
それ故にというのだ。
「そういうことをして」
「それでな」
「やっていきましょう」
「そうだよな」
奏助は歌笛の言葉に頷いた。
「それじゃあな」
「ご飯作るわよ」
「それで何作るんだ?」
「シチューよ」
歌笛はあっさりとした口調で答えた。
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