第五百二十話 ブライテンフェルトの会戦その四
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「かなりの強さだよ」
「だからだな」
「一緒に戦おうね」
「そうするとしよう。だが君は私を嫌わないな」
「むしろ好きだよ」
パックはにこりと笑って答えた。
「君はいい人だからね」
「私がか」
「うん、過去はどうあれね」
それでもというのだ。
「君は今沢山の人を助けているしね」
「森の会社を使ってか」
「うん、僕が聞いても彼は最悪の悪人だよ」
パックは厳しい顔で述べた。
「君の義理のお父さんだった人はね」
「そう思うか」
「会ったことはないけれどね、けれど君は違うから」
紅麗はというのだ。
「君はさっきも言ったけれどね」
「いいと言うのだな」
「だからね」
「私は好きか」
「そうだよ、それで一緒に戦うことも」
このこともというのだ。
「歓迎だよ」
「そう言ってくれるか」
「そうだよ、じゃあ一緒にね」
「戦うか」
「そうしようね」
「わかった、ではな」
「うん、戦いの時が来れば」
「共に行こう」
紅麗は自分からも言った、そうしてだった。
戦いの時が来ると共に並んで戦い炎と氷が戦場を覆った。お茶子は二人のその息の合った激しい攻撃を見て思わず息を飲んだ。
「凄いわね」
「そうね」
梅雨も見て頷いた。
「紅麗さんもパック君も」
「それぞれでも強いのに」
「それが一緒に戦うとね」
「尚更凄いわ」
「あの強さなら」
「あの場所は二人に任せていいよ」
太宰は二人の戦いぶりを見て話した。
「だから私達は」
「はい、別の場所に向かって」
「底で戦うことですね」
「そうしよう」
「具体的には何処ですか?」
「何処で戦うんですか?」
太宰に谷崎とナオミが尋ねた。
「一体」
「今大変な場所は」
「五人はクレアさんを助けてくれるかな」
江戸川が後方から言ってきた。
「今すぐに向かって」
「そちらだね」
「今クレアさんはリディさん、エリカさんと三人で戦っているけれど」
それでもというのだ。
「そこに怪人の大群が来ているから」
「それでだね」
「すぐに五人共向かって」
そうしてというのだ。
「一緒に戦ってくれるかな」
「ではそうしよう」
太宰は江戸川の言葉に確かな声で応えた。
「これから」
「うん、お願いするよ」
「江戸川さんの先読みも凄いですね」
お茶子は今度は彼のことに驚いた。
「名探偵は今は」
「天才軍師ね」
梅雨は江戸川をこう評した。
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