第八十二部第四章 破竹の進撃その一
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破竹の進撃
オムダーマンとティムールの戦は今は一方的な追撃戦になっているかの様に見えた、だが連合中央政府軍士官学校の一つであるコロンビアのカリ星系にある連合中央政府軍カリ士官学校の教官たちはいぶかしんでいた。
そしてそのいぶかしむものを課業が終わった時に学校の中にある喫茶店の中で茶やコーヒーを飲みつつ話していた。
「ティムール軍があのまま終わるか」
「そうは思えないですね」
「一旦撤退し第二の防衛ラインを敷くでしょう」
「それまでの撤退です」
「戦いはまだ続きます」
「このことは間違いありません」
「確かにティムール軍は今は劣勢ですが」
このことは事実でもというのだ。
「まだですね」
「ティムール軍は余力があります」
「このまま敗れてしまうか」
「敗色は確かに出てきましたが」
「それでもです」
「まだです」
戦局は、というのだ。
「わかりません」
「それはこれからです」
「これからティムール軍がどう覆すか」
「劣勢を挽回するか」
「それ次第ですね」
「まさに」
「ただ」
ここで黒人の大尉がマテ茶を飲みつつ言った。
「一つ気になることがあります」
「と、いいますと」
「オムダーマン軍の攻撃ですね」
「一日で防衛ラインを突破した」
「あの攻撃ですね」
「謎の多い」
「観戦武官の報告によれば」
中央政府軍だけでなく各国政府軍の士官達も送って来たものだ。
「オムダーマン軍はティムール軍の側面や後方から攻撃を仕掛けた」
「そうありますね」
「報告によれば」
「そうしてティムール軍に打撃を与えた」
「そう言われていますね」
「どういった兵器を使ったか」
このことがというのだ。
「気になりますね」
「全くです」
「何か新型の兵器か」
「それとも既存の兵器を工夫して使ったか」
「それが気になりますね」
「どうしても」
「それです、今後わかるかも知れませんが」
それでもというのだ。
「今の時点では」
「謎ですね」
「そうとしか言えませんね」
「どうにも」
「このことは」
「攻撃は魚雷によるものだった」
このことはわかっていた。
「そのことはわかりますが」
「ティムール軍の万全の防衛ラインの側方や後方にどうして回ったか」
「それも謎です」
「オムダーマン軍の兵器の隠密能力はそこまで高かったか」
「ステルス能力が高いのか」
「ステルス能力なら」
この技術の話にもなった。
「オムダーマン軍とティムール軍は変わりません」
「双方お互いの艦艇を察知出来ます」
「サハラの軍事技術はかなりのものですが」
それでもというのだ。
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