第八幕その四
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「それがとてもよかったからね」
「タイにしたんだね」
「そうなんだ、タイの礼装だけれど」
昔のです。
「こんなに凄いとは思わなかったよ、しかしね」
「しかし?」
「そう言うお前もかなりだね」
そのマハラジャの様な服装の弟さんに言うのでした。
「何かダンスを踊りそうな位だよ」
「歌いながらだね」
「沢山の人達と一緒にね」
「悪くないね、インドの服はこれまで着たことがなかったけれど」
「いいものだね」
「とてもね」
弟さんはお兄さんに笑顔で答えました。
「こうした礼装もだよ」
「悪くないね」
「タイやインドもまた」
「とてもね」
「冒険し過ぎたでしょうか」
ジュリアは困ったお顔で出てきました、見ればです。
緑のアジサイ姿です、上着は濃い目の緑で下のズボンは緑です。そうして上着の前と袖に奇麗なエメラルドで造った模様があります。
「この服は」
「アオザイなんだ」
「はい」
袴姿の魔法使いに答えます。
「前からいい服だと思っていたので」
「それでだね」
「今回いい機会と思ってです」
そうしてというのです。
「着てみたのですが」
「冒険し過ぎだっていうんだね」
「そう思いました」
着てみてというのです。
「本当に、ただ」
「ただ?」
「いざ着てみますと」
そのアオザイをというのです。
「体型が出て」
「アオザイはそうだね」
「いいデザインだと思いますが」
それでもというのです。
「そこが恥ずかしいです」
「そうなんだね」
「はい、ですが似合ってるでしょうか」
「凄くいいよ」
魔法使いはジュリアに笑顔で答えました。
「似合っているよ」
「そうならいいですが」
「君は普段のメイド服もいいけれどね」
そちらも似合っているというのです。
「他の服も何かと似合うと思っていたけれど」
「アジサイもですか」
「凄くね」
実際にというのです。
「似合っていてね」
「そうしてですか」
「いいと思うよ」
ジュリアに笑顔でお話します。
「とてもね」
「そうですか」
「それに体型が出ていても」
アオザイを着ると、というのです。
「そうした服だからね」
「それで、ですか」
「そこは割り切るといいよ」
こうジュリアに言います。
「別に裸でもないね」
「はい、それは」
「それならね」
服を着ているのならというのです。
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