第八幕その一
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第八幕 ファッションショーの様に
この日は休日で皆は前にお話した様にそれぞれが好きな服を着てお洒落をして見せ合うことにしました、それでです。
皆それぞれこれはという服を着ますが服を着る必要のない人達はそれぞれ洗濯をしてもらったりお風呂に入って毛をブラッシングしてもらったり油を塗ってピカピカに磨いてもらってです。
奇麗にしました、それでかかしもです。
お洗濯をしてもらって新しい藁を中に入れてもらいました、そうして全身に油を塗ったうえでピカピカに磨いてもらった樵に尋ねました。
「今の僕はどうかな」
「うん、凄く奇麗だよ」
樵はかかしに笑顔で答えました。
「とてもいいよ」
「お洗濯をしてもらってね」
「中の藁まで替えてもらって」
「この通りだよ、君だってね」
樵もというのです。
「油を塗って磨いてもらって」
「奇麗だね」
「全身ピカピカでね」
そうした風になっていてというのです。
「とてもだよ」
「奇麗だね」
「お洒落だよ」
本当にというのです。
「これ以上はないまでにね」
「では僕もかな」
ファイター大尉も出て来ました、見れば主君の樵と同じくピカピカです。
「奇麗かな」
「うん、君もだよ」
かかしは大尉にも笑顔で答えました。
「物凄くね」
「奇麗になっているんだね」
「ピカピカに磨かれていてね」
樵がそうである様にというのです。
「凄くね」
「それは何よりだよ」
「そう、お洗濯をしたらこの通りよ」
つぎはぎ娘はくるくると踊りながら言います。
「普段から奇麗なあたしが遥かによ」
「奇麗になるっていうのね」
「そうよ」
ガラスの猫に言います。
「この通りね」
「あんたいい匂いもするわよ」
「お洗濯したからよね」
「ええ、洗剤のいい匂いがするわよ」
こう言うのでした。
「私の次に魅力的よ今のあんた」
「あんたの次?」
「私を見なさい」
ガラスの猫はつぎはぎ娘に胸を張って言いました。
「ガラスの身体を磨いてもらってよ」
「普段より奇麗になったのね」
「そうよ、だからね」
それでというのです。
「あんたは私の次によ」
「奇麗だっていうのね」
「そういうことよ」
「誰かが一番ということないんじゃないかな」
ジャックは頭のカボチャを代えて身体に油を塗って磨いてです。
服は燕尾服にしています、そうして言うのでした。
「皆それぞれ個性があるからね」
「はいーーそうですーーから」
チクタクも言ってきます、彼も全身磨かれています。油を塗ってからそうされていてピカピカの状態です。
「どなたがーー一番かはーーです」
「ないよね」
「そうですーーよね」
「チクタクも奇麗だしね」
見ればゼンマ
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