第五百十九話 牧野の死闘その六
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「悪い人じゃなくても」
「独特過ぎる人ですね」
「あいつは即断だ」
シュラはシャカについてこう話した。
「迷いはない」
「常にですね」
「そうしたことはないですね」
「犠牲は一切躊躇せずだ」
そうしてというのだ。
「後悔もしない」
「あと敵には微塵も容赦しないからな」
デスマスクは彼のこの気質も話した。
「味方も巻き込んでも平気だしな」
「そして冷徹で何処までも無慈悲になれます」
アフロディーテも話した。
「それが彼なのです」
「あの、悪い人?」
サフィはかなり真面目に問うた。
「前から思っていたけれど」
「違うとは言っておく」
「流石に悪人だと聖闘士にはなれねえからな」
「特に黄金聖闘士には」
三人でサフィに答えた。
「私達はそれぞれ力こそ正義と考えていますが」
「力がないと理想も守れないからな」
「だがそれはあくまで人間の正義だ」
「それはシャカも同じです」
「あいつが裏切ったりスサノオとかにつくことは絶対にないからな」
「そのことは安心することだ」
「ですが仲間を巻き込んでもですよね」
亀吉は三人の黄金聖闘士中心になって戦う彼等のサポートをしつつ尋ねた、三人は拳や足だけでもかなりの強さだ。
「平気ですね」
「何の躊躇も警告もなく出してきて」
春鹿もまた言った。
「謝ることなしですね」
「しかもシャカの技って強いのばかりで」
サフィは彼の技のことを話した。
「全体を広く巻き込むから」
「俺達の攻撃も変わらないがな」
「威力もすげえし周りもかなり巻き込むぜ」
「それが我々黄金聖闘士の技です」
また三人は答えた。
「ですからそうは使えません」
「そもそも俺達がそれぞれの守護する宮を出るのは余程の時だ」
「こうした時か世界の危機のみだ」
「教皇が多少以上の犠牲は仕方ないと判断された時だけです」
「その時に教皇のご命令で戦いに出るからな」
「その技のことは言うまでもない」
恐ろしいそれこそ敵だけでなく味方も巻き込む様なものだということはだ。
「最早な」
「そうした意味で俺達もシャカも同じさ」
「技により犠牲を出してしまうことは覚悟して受け入れています」
「けれどあの人受け入れてああだよね」
サフィが話した。
「そこにいたのが悪い、自分は当然のことをしただけだって」
「言っておく、シャカに話しても通じない」
シュラは真顔で答えた。
「あの男は自分の中で既に完結している」
「もう悟り開いたからな」
デスマスクはそれが何故かを話した。
「だからもう話は通じないんだよ」
「ですがないのは慈悲だけです」
アフロディーテは彼の確信を指摘した。
「それが彼なのです」
「だから攻撃はよけるしかないのね」
「そうだ、来
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