第五百十九話 牧野の死闘その一
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第五百十九話 牧野の死闘
牧野に入ってだ、戦士達は早速その場を見回した。キバットはその後で紅に対して彼の周りを飛びながら話した。
「ここで戦うけれどな」
「うん、僕達はね」
「昔ここで周と商が戦ってな」
「商が敗れてだね」
「滅んだんだよ、ただ商はな」
キバットは紅に話した。
「殷とも言われるな」
「殷の紂王だね」
「暴君だって言われるな」
「それは本当だったかな」
「どうだろうな、しかしな」
「それでもだね」
「ここで決戦があったのは事実だな」
この牧野でというのだ。
「歴史を読むとな」
「そうなんだね」
「そしてここでな」
牧野でというのだ。
「俺達は戦うからな」
「そうだよね」
「何度でも見回ってな」
「一度じゃなくて」
「そうしてな」
そのうえでというのだ。
「よく知ろうな」
「どういった場所か」
「よくな」
「ここで七十万の商軍と五万の周軍が戦ったというが」
共にいる名護が首を傾げさせた。
「兵力差があり過ぎるな」
「何で人心をなくしていた紂王に七十万の兵がいたのかしら」
恵もそのことを指摘した。
「おかしいわね」
「全くだ」
「しかも周は色々な勢力を集めたのに」
「どうして周軍は五万しかいない」
「おかしなことね」
「それは色々言われています」
「昔からそうです」
リ=シュエメイとリ=シュエランの姉妹が話した。
「実は商軍の兵は多くなかったとも」
「激戦でなかったともです」
「色々言われています」
「どうして人心を失くしている商軍に大軍がいたのかとも」
「やはりそうか。だがここは大軍が戦うに適している」
名護はこのことについては確かな声で述べた。
「どう戦うかは考えるべきだな」
「ここも平野ですからね」
ビリー田中が応えた。
「隠れるところがないですね」
「もう隠れることはないな」
登は最初からその選択肢を消去した。
「堂々と布陣してだ」
「戦いますね」
「そうする」
まさにというのだ。
「ここではな」
「そうですか、じゃあ僕達も」
「宜しく頼む」
「そうさせてもらいます」
「そして訓練だがな」
ガルルも言ってきた。
「この場でしていくか」
「そうしたら地の利も得られるしね」
ラモンが続いた。
「ただどんな場所かわかるだけじゃなくて」
「だから訓練はここでしないと駄目だ」
力も言った。
「絶対にな」
「おう、その通りだよな」
「そうだよね」
キバットの言葉に息子の四世が応えた。
「本当に」
「ああ、だから見回った後はな」
「ここで皆で訓練だね」
「そうしていかないとな」
「その通りだ」
レオンはキバット親子のその言葉
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